ゲーミングシーンの整え役 『鉄拳』を愛する東大卒ゲーマー しゅうでぃ の魅力とは…

シブゲー編集部

アメリカのeスポーツプロチーム「InTheSkies」に所属した経験もある生粋の『鉄拳』プレイヤーでありながら、『鉄拳』の聖地「namco巣鴨店」でのコミュニティイベントをはじめとしたリアル店舗での企画・運営を数多く手掛け、また動画配信や実況・解説にも積極的に取り組むなど、ゲーミングシーンを縦横無尽に駆け回り、そのバイタリティを存分に発揮する男がいる。東大卒のゲーマー「しゅうでぃ」(@Shudy_Jinlee)だ。
どんな現場でも笑顔を絶やさず、柔らかい物腰で、しかし堂々とイベントを仕切っている。ビジネスの会議の席でもロジカルかつ経験と知識を活かした巧みな話術で、相手を魅了する。もちろん『鉄拳』の腕も一流だ。
彼が『鉄拳』そしてeスポーツにこれほどまでに情熱を注ぐ理由は何なのか?その笑顔の裏に秘められた思いに迫るべく、SHIBUYA GAMEでは「しゅうでぃ」へのインタビューを行った。

 

――まずはゲームとの出会いを教えてください。

父親がゲーム好きで、気が付いたときには家にファミコンやスーパーファミコンが置いてありました。はじめて遊んだのは『スーパーマリオワールド』でしたね。
家にはゲームボーイやメガドライブもあったんですけど、ゲームボーイは父親がベッドの下に隠してました。多分僕にやらせたくなかったんでしょうね。
で、僕は父親の目を盗んで、そのゲームボーイで『ポケモン』をやるっていう(笑)。

 

――ちなみにご出身はどちらでしょうか?

出身は神奈川県で、1987年生まれなので、今年31歳になります。
中学の頃に初代の『鉄拳』をやって「アンナ」というキャラクターの勝利ポーズが、当時のグラフィックですけど結構セクシーで、父親がそれを見てニヤニヤしているのを見て、「やるぞ」というのが『鉄拳』をやるきっかけで(笑)。
PlayStation2が発売された後も、『鉄拳タッグトーナメント』『鉄拳4』あたりをプレイしてました。

高校時代には友達を呼んで家で『鉄拳5』をやってましたね。受験の頃は気分転換の為にCPU戦で遊んでたんですけど、ウルトラハードモードでも簡単だし、気分転換にならないんですよね(笑)。
で、たまたま高校3年生の夏、受験勉強も佳境になってきた頃、これはちょっと息抜かないと無理だと思ってゲームセンターに行ったのが、ゲームコミュニティというか『鉄拳』コミュニティに属したきっかけです。

それ以降ゲームセンターに頻繁に通うようになりまして、東京大学の受験日前日にもゲームセンターにいて皆に怒られたり(笑)。お前なんでいるんだよって(笑)。

――現役で入学されたんでしたっけ?

いえ、一浪してます。高校3年生の現役の時に、不合格通知が届いたんですが、合格点まであと何点足りませんでした って返ってくるんですよ。
で、見たら1.8点位なんですよ(笑)。

 

――えー!(笑)。

「ゲームセンターに行ってなかったら受かってたんじゃないの?」みたいな話になって。
これだったら1年間やる価値あるな、ていうことで親に浪人させてもらって。
で、一浪して入ったんですけど、受かった後に点数みたら合格点より8点だけ上で、(単純計算で)ひと月に1点もあがっていない、みたいな(笑)。

――なるほどなるほど、おもしろいなぁ(笑)。

東大に入ってからは、学業と部活もやりつつ、ゲームセンターにも行きつつみたいな、結構その段階から両方どっぷりという感じだったんですけど……そのまま大学院にも進みまして、修士課程までは興味があってしっかりと研究をしてたんですけど、博士課程になって急になんか、「あれ、つまんないな」って思っちゃったんですよ。

ていうのは、僕はそれまでずっとコミュニティに属して周りが楽しい、だから僕も楽しい、というスタンスでやってきたんですけど、博士課程に進む同期が全然いなかったので、研究室で1人でコード打ってんの、つまんないなって。
そう思いながらゲームセンターに行った時に、たまたまnamco巣鴨店でノビ(@daichinobi)がインストラクターをやっていて。『鉄拳』を盛り上げる為に講習会を開催しよう、という活動をしていた時期だったんですね。
「ああ、なるほど、こういう生き方もあるんだなぁ」と。

ノビは『鉄拳』の魅力をアピールするようなことには長けてるんですけど、配信とかテクニカルなところは今ひとつなので僕が一緒になってサポートしたりしているうちに、これおもしろいなぁと思うようになりました。もちろん、学業とのバランスの部分で葛藤はあるんですよ。
俺、なんでゲームセンターにいるんだろうっていう(笑)。

 

――ですよね(笑)。

で、それをブチ破ったのが「EVO2016」に行ったときです。

――「EVO」は「2016」が初出場ですか?

そうですね、初出場です。やっぱりすごいなぁと。
海外って旅費が高いじゃないですか。ゲームの為に自分で20万円も払うわけで。
ゲームと学業のどっちつかずな決意ていうのがあって、でもそれって考えたらもうゲームだよね、みたいな(笑)
そんな風に踏ん切りがついて、当時「EVO」の渡航記みたいなものを、ウィキアで執筆したりしてたら、筧さん(@miximouse)(※)からお声がかかって、とりあえず働いてみないかって言われたのが、仕事としてゲームとかかわるきっかけですね。

 

※ 筧 誠一郎 : 一般社団法人日本eスポーツ連合(JeSU)文化振興委員会委員長、eスポーツコミュニケーションズ合同会社代表、YUBIWAZA (MBS)、eスポーツマガジンの監修 等々を務める日本のeスポーツシーンを牽引する人物。

――なるほど。大学ではそもそも何を勉強されていたんですか?

情報工学ですね。コンピューターの中に入ってるマイクロプロセッサーの研究をしてました。

 

――東大の博士課程でマイクロプロセッサーということは、かなりレベルの高い研究をされていたと思うんですが、それはそれで興味もあったし好きで突き詰めるっていうモチベーションが当時はあったんですよね?

はい。ただ、僕の中ではジャンルではなくて、”皆と何かをやっている”がたぶんモチベーションの根幹にあった。一緒に研究する仲間がいなくなって、研究対象そのものを見つめたときに、「あれ?つまんねぇ」ってなったっていう。

 

――相当葛藤があったんでしょうか?その自分を認めるのって嫌じゃなかったですか? かなりの年月、情熱を注いできたわけですよね。

はい、結構嫌だったんですよ。
大学の部活を4年間やっていたから、ちゃんとこの分野にずっぽりいったのって修士の2年間位になるんですけど、とはいえ、教授にお世話になっているし、先輩からの引継ぎもあります。
だから踏ん切りをつけるまでに時間がかかったんでしょうね。博士の1年から3年間位。
この3年間、正直言ってしまうと、最低限のことだけやっているという状況だったので。最終的に博士号は取らずに、でも単位は取っているっていう。なので、情報理工学の修士号はもってるんですけど、単位取得退学で。要は途中で退学したわけじゃないよ、ということになります。
満期で卒業はしている、という形ですね。

 

同じ東大卒の「ときど」さんとの接点は…?
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