5分でわかるeスポーツ!その歴史から市場規模まで【総務省資料サマリー】

記事執筆:Tatsuta Yuki(@yuki_365bit

かつては競技シーンに携わるゲーマーを中心に、一部の層でしか話題に上ることがなかったeスポーツ。しかし、昨今の海外でのeスポーツシーンの隆盛とそれをとりまくビジネスの勃興・加速に呼応するように、国内においても多くのプロゲーマーが活躍し、ゲーム業界のみならず様々な企業の参入が相次いでいる。そしてその動きを捉えたメディアの報道も活性化し、eスポーツという言葉がより多くの人々に知られるようになった。2018年8月にインドネシアで開かれる「第18回アジア競技大会」のデモンストレーション競技にeスポーツが採用され、『ウイニングイレブン 2018』と『Hearthstone』の2タイトルで日本人選手が本戦出場を果たしたのも記憶に新しい。

しかし、「eスポーツという言葉は知っているけど、どういうスポーツなのかは分からない」という人が多いのも事実だ。そこで今回は、総務省のホームページにて閲覧できる「eスポーツ産業に関する調査研究 報告書」の内容をもとに、eスポーツの概要について解説する。

eスポーツの歴史

eスポーツとは「エレクトロニック・スポーツ」の略で、コンピューターゲームを用いた競技を指す。ゲームを用いた競技大会自体は、古いものだと今から46年前、1972年にアメリカのスタンフォード大学で『Spacewar!』の大会が行われたという記録がある。それ以降もゲームの発展・普及に伴い、ゲームの競技性を主軸に置いた大会の数が徐々に増えていった。

1990年代後半からはPCの普及が進んだため、PCゲームのプレイヤーが増加。開催される競技大会やイベントの数も増加していった。2000年には韓国eスポーツ協会(KeSPA)が発足し、ドイツではeスポーツリーグの運営を行うエレクトロニック・スポーツ・リーグ社(ESL)が設立されるなど、世界中の企業や公的機関が「eスポーツ」に秘められた “興行” としての可能性に注目し始める。

その後現在に至るまで、格闘ゲーマーを中心にプロゲーマーが続々と誕生した。また、コミュニティ主導によるイベントやゲームパブリッシャーが運営する大規模なトーナメント大会が催されるようになった。

ここまでの流れを振り返ると、eスポーツの歴史はコンピューターゲームの歴史と重なる部分が大きい。eスポーツシーンは、eスポーツという言葉自体が無かったころから、実に50年ほどの年月をかけて成長してきたのだ。

eスポーツの市場規模

2017年度におけるeスポーツ産業の市場規模は、世界全体で見ると約700億円。そしてeスポーツコンテンツを観戦するオーディエンスは3億3,500万人にものぼる。一目見るだけでも経済効果の高さがうかがえるだろう。このまま市場が成長すれば、その規模は2018年で約969億円、そして2022年には約3,300億円まで拡大する見込みだ。

もちろんこの予測はeスポーツ産業が順調に拡大・発展することが前提である。しかし、eスポーツ大会の会場に足を運ぶ積極的なオーディエンス、加えて動画配信プラットフォームを通じたカジュアルな視聴者層の両者が増加し続ける現状とその影響力に鑑みれば、決して非現実的な話ではない。

eスポーツシーンにおける競技タイトル

そもそもeスポーツになりやすいゲームジャンル及び作品の特徴として、競技性を持つことが挙げられる。その中でも大規模なeスポーツ大会が定常的に開催されるゲームジャンルは、「MOBA」「FPS」「CCG」「格闘ゲーム」。さらにこれらのジャンルには、特に人気の高い作品も存在する。

【MOBA】

代表的なMOBAのタイトル『League of Legends』
出典:パッチノート 8.8 | League of Legends

1つ目の「MOBA(マルチプレイヤーオンラインバトルアリーナ)」は、プレイヤー同士でお互いの拠点破壊を目標に戦うルールを主軸としたゲームのジャンル。RTS(リアルタイムストラテジー)から分化したジャンルと見られており、戦略性が非常に高い。中でも『League of Legends』は、世界で最もプレイされているゲームのひとつだ。

【FPS】

大規模大会も多く開かれるFPS『Counter-Strike: Global Offensive』
出典:Steam:Counter-Strike: Global Offensive

2つ目の「FPS(ファーストパーソン・シューティング)」は、一人称視点で進行するシューティングゲーム。基本的には、銃器等を使用して相手プレイヤーを倒すことを目標としたゲームが多い。視覚的にもインパクトが大きく、ゲームに馴染みがない人でも試合展開が把握しやすい。

【格闘ゲーム】

日本でも馴染みの深いシリーズの最新作『ストリートファイターV』
出典:CAPCOM:STREET FIGHTER V ARCADE EDITION 公式サイト

3つ目の「格闘ゲーム」はその名の通り、格闘を以て相手を倒すゲームを指す。日本でも馴染みが深いジャンルだろう。対戦格ゲーブームをけん引した『ストリートファイターⅡ』以降、日本では様々なゲームが販売されている。

【CCG】

第18回アジア競技大会にてデモンストレーション競技に選ばれた『Hearthstone』
出典:Hearthstone: ハースストーン公式ゲームサイト

4つ目の「CCG(コレクタブルカードゲーム)」は、『遊戯王』や『ポケモンカード』といったトレーディングカードゲームのデジタル版だ。CCGでは様々な効果が付与されたカードが扱われ、高度な読み合いが展開される。操作性やゲームシステムのシンプルさから、後述するスマートフォンゲームと相性の良いジャンルと言える。

【スマートフォンゲーム】

4対4のチーム戦によるeスポーツ大会が開かれた『モンスターストライク スタジアム』
出典:モンスターストライク スタジアム

また上記のジャンルとはカテゴリ分類が異なるものの、「スマートフォンゲーム」もeスポーツシーンにおいて多大な人気を博している。2013年頃には家庭用ゲーム市場を上回るセールスを記録しており、eスポーツに特化したキラータイトルの登場及び大会プラットフォームの整備などが求められている。

eスポーツ大会の形式や海外での盛り上がりは?
前のページ
1
2
次のページ

KEYWORD

キーワードから関連記事を探す

WRITTEN BY

TatsutaYuki

プロフィールを見る

8bitと16bitに想いを馳せるフリーライター。そしてハードやユーザーと共に変遷するゲーム文化に目がない好事家。eスポーツを文化論の見地からざっくりオモシロく読み解く。

RANKING

人気の記事

  • DAILY
  • WEEKLY
  • MONTHLY

GAMES

注目ゲームから探す

ドラゴンクエストライバルズ

PUBG

Shadowverse

スプラトゥーン2

League of Legends

ストリートファイターⅤ

Hearthstone

Overwatch

PICKUP POSTS

編集部のおすすめ記事

TREND KEYWORD

注目キーワードから探す

LATEST

新着記事

NEW
NEW
NEW
NEW
NEW
すべての記事を見る