【パワプロ・プロリーグ】選手インタビューVol.2 マエピー(東京ヤクルトスワローズ)

砂拭

人生、パワプロ。

この一年間チャンピオンとして注目を集めてきたマエピー選手を表すには、こういった言葉しか浮かばない。

10年以上前の最初期から公式大会に参戦。

今年の1月にはサクセスモードの悪夢、交通事故に遭う。

自宅には犬がいる(残念ながらガンダーという名前ではない)。

リアルとサクセスモードが混同したかのようなマエピー選手の人生。日々の生活も仕事とパワプロしかしていないと言い切る、パワプロバカ一代。

彼の言葉は明らかに他の選手よりも先を見据え、パワプロの盛り上がりを第一に考えている。
チャンピオンになったから……ではないだろう。彼の人生は誇張なしにパワプロありきになっているのだ。

目指すは当然、二年連続の日本一。破壊力抜群の打線を操り、絶対王者へ向けて東京ヤクルトスワローズを牽引する。

パワプロを体現する男

――早速ですが、今日は取材にあたって思い出の品をお持ちいただいたそうで。

マエピー 2005年から行われていた『実況パワフルプロ野球』の全国大会「日本一決定戦」の地区予選会場で参加者に配っていたものだったと思います。

――まさに第一線で戦い続けている証拠といえるアイテムですね! 今年プロになった選手でも、これを持ってい方はほとんどいないでしょう。

マエピー 昔からプレイし続けている想いが詰まったものなので、今でも大事に取っておいてるんです。

――最も戦歴が長い選手の一人であるマエピー選手ですが、パワプロはいつ頃から始められたのでしょうか。

マエピー 小学生5年生のころ、当時よく読んでいた「コロコロコミック」の新作ゲームを特集するページを欠かさずチェックしていたんですが、そこで『実況パワフルプロ野球5』が注目ランキングに入っていて。
それまで野球好きというわけではなかったんですが、「やってみたい!」と興味を持つようになったんです。

ただ、ゲーム屋に行ったら『実況パワフルプロ野球5』がたしか発売前だったとかで、その場では『実況パワフルプロ野球4』を買ってもらったんです。そこからドはまりし、ずっと続けています。

――では、パワプロから実際の野球のほうに関心を持たれたというわけですね。

マエピー そうですね。パワプロが野球に興味を持つきっかけとなって、小学校6年生のころにはソフトボールクラブに1年間所属したり、プロ野球も10代半ばくらいからテレビ観戦するようになりました。

――今回のパワプロ・プロリーグには「野球振興」という大きな目的がありますが、マエピー選手は十数年前に体現されていたわけですね。そしてパワプロの大会に出場されるようになるわけですが、そのきっかけは?

マエピー 最初に出場したのが2005年ころだったと思うのですが、全国大会が開催されるという話が出る前からずっとパワプロの大会を開催してほしいという思いがあったんです。それこそ教室の端で外を見ながら、「絶対に1番になれるのにな」と妄想する感じで(笑)。
ですから「日本一決定戦」が開催されると決まった瞬間から、絶対に出場してやると熱が溢れていました。

――10代半ばから現在に至るまで第一線で戦い続けているというのは、やはり別格という感じがします。

マエピー 思い入れは強いと思いますね。昔から外に出掛けるタイプではなかったんですが、大会に対してだけは行動的に参加していました。

とくに「日本一決定戦」の第二回大会は思い出深く、大手家電量販店の店頭や横浜スタジアムの前などにイベントスペースが設けられて地区予選が開催され、優勝したら本戦に進めるというルールだったのですが、一箇所の地区予選で敗退してもまた他の地区予選に出場できたんです。なので、何箇所も予選に参加して。

――最初期から大会に参加されているマエピー選手からしますと、「プロリーグ」には特別な感慨もあるのではないでしょうか。

マエピー ここまでの大きな展開になることはイメージしてなかったですが、やはりプロリーグに参加しないという選択肢はありませんでした。

ただ、プロという肩書きでやるからには常に全力を注ぎたい、パワプロだけに向き合いたいという気持ちもあります。とはいえ現実はそうもいきませんので、揺れ動く気持ちがありますね。

――専業プロが最終的な目標になるということですか?

マエピー そこが本当に悩ましいところです。今年から始まったプロリーグなので、これから先どう展開されていくかわかりません。専業プロへ向けて自分の行動や気持ちを100%注げるかというと、やはり難しいです。
もしこれから専業プロという選択肢が生まれるのであれば、強く願う理想ではありますね。

――長年プレイを続けているという点では、Twitterで年齢を気にする発言が見受けられました。やはりプレイに影響を感じますか?

マエピー 昔と比べて集中力が長続きしなくなった、疲れが出やすくなったというのはあると思います。
ですので、10年くらい前に今のような盛り上がりがあれば……と思うこともありますね。

――もうひとつプレイへの影響という面では、交通事故に遭われていらっしゃいますよね。かなり大きな怪我だったとお聞きしましたが……。

マエピー 今年の1月に「パワプロチャンピオンシップス2017全国決勝大会」で優勝した一週間後なんですが、通勤中に自動車が突っ込んできて。
背骨や骨盤など計5箇所を骨折しまして、1ヶ月間は寝たきりの生活でした。仕事に戻れたのも4月になってからで……。

優勝特典でプロ野球のキャンプ地旅行を頂いていたのに、そちらにも行けず。年始から天国から地獄に落ちた感じです(笑)。

――大変なお怪我ですね……。ただ、非常に不謹慎なことを言いますが、パワプロの主人公のようです。(※)

※交通事故:パワプロのサクセスモードでランダムに起こる悪夢のイベント。壊滅的な能力ダウンと長期間の入院を強いられ、育成がうまくいっていた選手も無慈悲に破壊する。

マエピー 自分でも思いました(笑)。サクセスの定番イベントですからね。退院してパワプロをプレイしても、能力が落ちてるんだろうなと考えたり。

実際、退院後すぐにパワプロを再開したんですが、寝たきりの生活が続いていたこともあり、操作の感覚を取り戻すところから始めました。しかもしばらくは背骨へ負荷をかけないために、30分以上連続で座ってはいけないといわれまして。

――退院して間もなくプロリーグの開催が発表されましたが、今年の中頃は大変な苦労があったわけですね。

マエピー 日常生活もリハビリですし、仕事もできることから再開し、プロリーグに向けて練習もするという暮らしでしたので、しんどい期間が続いてます。

eドラフト4球団競合から始まった試行錯誤の日々
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シブゲーの某編集者との癒着によりeスポーツ業界へ潜り込んだ自称ライター。スポーツ紙よりはパワプロに詳しく、ゲームメディアよりは野球に詳しい独自のポジションでeBASEBALLライターの覇権を狙う。

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