【パワプロ・プロリーグ】選手インタビューVol.5 ケーバック選手(福岡ソフトバンクホークス)

リベンジ。松坂大輔が口にしたことから流行語にもなった、野球ファンであれば馴染み深い言葉だ。

ケーバックはまさにリベンジに燃えるプロプレイヤーだ。

彼の戦績を追っていくと、昔のポストシーズンで勝てないホークスと重なる。圧倒的な力を持ちながら、なぜか大一番で惜敗してしまう……。彼も選手能力を示す指標では最強クラスの実力を持っていることが証明されているのにも関わらず、涙を飲み続けている。

しかし、今シーズンのホークスは見事にポストシーズンを勝ち抜いて日本一まで駆け上がり、過去のイメージを完全に払拭してみせた。

ケーバックが過去の自分と決別できたとき、福岡ソフトバンクホークスのプロ野球・eBASEBALLの連覇が一気に現実味を帯びるだろう。

敗北から立ち上がり続ける男

――パワプロの公式大会に出場しようと思ったきっかけを教えてください。

ケーバック 初めて出場したのが、パワプロフェスティバル2016の東京大会です。ふと大会に出てみようと思い、応募をしてみたら当たったという軽いきっかけでした。

その大会はマエピー選手が優勝されているんですが、翌日にオンラインでマエピー選手と対戦する機会があり、ボコボコにされたんです(笑)。
実はそこでショックから一週間パワプロを辞めたんですが、「ここで辞めたらダメだ」と思い、そこから本気でパワプロに取り組み始めました。

――やはりケーバック選手にお話を伺ううえで避けては通れないのが、これまでの悔しい敗戦ですね。2017年のパワチャン福岡大会では、決勝戦で現在チームメイトのさんらいく選手に敗戦を喫しています。

ケーバック その日はめちゃくちゃ緊張していて、裏の控え室でスタッフさんに気を遣われるくらいでした。
いざ試合が始まれば集中できるタイプではあるんですが、あの試合はさんらいく選手が本番での強さを出した試合だったと思いますね。

――そして今年、プロリーグの東日本選考会です。ケーバック選手はオンライン予選を1位で通過し選考会の優勝候補の筆頭でしたが、ねお選手に敗戦。パワプロ界隈では「波乱」と評されました。

ケーバック ねお選手と対戦するまでの入りがよくありませんでした。1、2試合目を大差で勝利することができてからの3試合目だったのですが、初回からホームランを打たれ、「良くないな」と思った流れが最後まで続いてしまいました。
「このプレイが起きたら嫌だな」と思ったことが全て起きたという感じで、焦りが出たと思います。

――失礼を承知でいいますと、ケーバック選手とねお選手の一戦は、スポーツ漫画でいうところの「地区予選で優勝候補が初出場のダークホースに負ける」という熱い展開のようで。大会としては盛り上がった一面もあると思うのです。

ケーバック 実際、知り合いの選手からは「え、負けたの?」と言われたり、うわさになっていたりしてました。僕も冗談気味に「負けちゃったんだー」と返してたんですが、その百倍くらい悔しかったです。

――ただ、オンライン予選1位のケーバック選手でしたから、選考会で一度敗北しておくというのも今後を考えればプラスに作用したのではないでしょうか。

ケーバック そうですね。いい敗戦だったと思います。僕のリーグは一試合少なかったので、4戦目が絶対に負けられない試合になったんですが、投球も打撃も思うようにプレイできたので、ひとつ成長できていると実感が持てたところでもあります。

――こうした悔しい敗戦を乗り越えてプロリーグに臨むにあたり、取り組まれていることはあるのでしょうか。

ケーバック 過去の敗戦を振り返ると、メンタル面に関わることが原因にあったと思うんです。オンラインでは結果を出せているので、大きな舞台に出ても変わらずにプレイできるようにするのが重要だと思っています。

また、今回のeペナントレースはこれまでと違い、負けたら終わりではないので気持ちを楽に持てています。誰かの敗戦もチームで取り返すことができるというのも、プレッシャーが軽くなりますね。

――プロになり、福岡ソフトバンクホークスに入団されました。生活や環境に変化はありましたか?

ケーバック いろいろな人から「テレビ出てたね」と声をかけてもらったりしてます。家にテレビがないので、自分では確認できていないんですが(笑)。

会社でも開幕戦の観覧に応募してくださった方がいたりと、いい雰囲気で受け入れてもらっています。
友人のなかでも、パワプロもプロ野球も見ない人が自分のYouTubeの配信を見てくれる人がいたりして。

――今回はプロとして臨む初めての大会という意味合いもありますが、心構えなどに違いはありましたか?

ケーバック NPBさんが共催されているということで、パワプロだけが盛り上がればいいというわけにはいきません。僕自身も学生時代には野球にうち込んだ人間ですので、野球自体の盛り上がりに貢献したいという思いがあります。

――ケーバック選手は少年野球から野球を始められたと伺っています。

ケーバック 小学校2年生から高校野球まで続けていました。中学から硬式野球を始め、3年生の春には全国大会に出場するほどの強豪に在籍していたんですよ。

――小学校2年生というのもかなり早い時期ですし、まさに野球少年だったんですね。パワプロは野球をきっかけに始めたということでしょうか。

ケーバック パワプロは兄がプレイしていたのがきっかけで、時期としては野球を始めたすぐあとくらいだったと思います。

ただ、中学、高校では実際の野球にうち込み、パワプロから離れていました。大学生になってからオンライン対戦ができるゲームをやりたいと思い、そこでパワプロでもオンライン対戦ができると知って改めて始めました。

――野球の経験がパワプロのプレイに活きることはありますか。

ケーバック 今作のパワプロはとくに実際の野球にもとづいた配球ができるので、経験が活きてくる場面はありますね。バントや盗塁を仕掛けるタイミングなどの試合観を見極められるのも重要だと思います。

逆に、野球を全く知らない人が対戦相手だと、奇想天外なプレイで驚かされることもあります。

――具体的にはどんなプレイでしょうか。

ケーバック 例えば、パワプロは空振りが少ないゲームなのでエンドランが有効な戦術なんですが、「ツーアウト、ランナー3塁」といったエンドランの意味がない場面で仕掛けてきたプレイヤーがいて、驚かされたことがあります。もしかしたら、対戦相手を驚かせる目的があったのかもしれませんが。

――ほかにも実際の野球とパワプロの違い感じる場面はありますか?

ケーバック プロ野球での挟殺プレイはランナーがほぼアウトになるシチュエーションですが、パワプロでは慣れていないとランナーが有利になることすらあります。
対応策を自分の中できちんと決めておけば対処できるんですが、オンライン対戦での経験値が物を言いますね。

――さて唐突ですが、Twitterを見ていますとケーバック選手は熱心な声優ファンのようですね。いま一番会いたい声優さんを挙げていただけますか。

ケーバック 夏川椎菜さんにパワプロの記事を書いてもらいたいという目標があるんです。夏川さんはゲームが好きな方で、ゲームメディアで記事も書かれていて。
おそらくパワプロはプレイされていないと思うんですが、僕は「ゲームは好きだけどパワプロは知らない」という人に興味を持ってもらえたらいいなと思っているので、ぜひ夏川さんにお会いしてパワプロの魅力を伝えたいですね。

――このインタビューシリーズ定番の冗談で聞いたのですが、思いのほかプロゲーマーとして素晴らしい答えを引き出してしまいました(笑)。
プロ野球は意外とアニメタイアップが多く声優さんとのイベントも多いですし、こういうことは言葉にしておくと叶うかもしれません。ソフトバンクの偉い方、対談記事なんていかがでしょう?

選手への愛情が鍵となる起用法
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砂拭

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シブゲーの某編集者との癒着によりeスポーツ業界へ潜り込んだ自称ライター。スポーツ紙よりはパワプロに詳しく、ゲームメディアよりは野球に詳しい独自のポジションでeBASEBALLライターの覇権を狙う。

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