【パワプロ・プロリーグ】選手インタビューVol.6 たいじ(読売ジャイアンツ)

たいじをこの言葉で表現するのはいささか陳腐かもしれないが、大谷翔平がメジャーリーグで新人王を取った2018年にこの言葉を避けるのは不自然というものだろう。

二刀流。

スプラトゥーン世界王者という肩書きを引っさげ、殴り込み。パワプロ歴わずか3ヶ月という経験値で、堂々とプロテストを通過してみせた。

そんなたいじを指名したのは球界の盟主、読売ジャイアンツ。

この出来すぎた物語の渦中にいる本人は、「ただパワプロがおもしろかったから」と言い切る。

野球少年のときに見たホームランの軌跡。その軌跡をパワプロで描くことに魅入られた、純粋なゲーマー。

話題性だけの男で終わるか。「二刀流」の新人王に輝くか。

読売ジャイアンツの……いや、eペナントレースの趨勢は、たいじのプレイによって大きく左右されるだろう。

純粋にゲームを楽しむ気持ちは10年前から変わらない

――このインタビュー、実はたいじ選手が「スプラトゥーン甲子園2019関東地区大会」で優勝された翌日にお時間をいただいているのですが、パワプロのことを伺っていきます(笑)。まずは優勝おめでとうございます。

たいじ ありがとうございます(笑)。

――スプラトゥーンで世界チャンピオンになられたのが6月。パワプロ・プロリーグの開催が発表されたのが7月ころでしたが、間を空けずにパワプロに参戦されたきっかけはなんだったのでしょう。

たいじ 単純にパワプロが面白かったからですね。世界大会が終わり、しばらくスプラトゥーンの大会がないので違うゲームをしようと思ってゲーム屋に行ったときに、たまたまパワプロを発見して。「懐かしい!」と思って、買ってみたのがきっかけです。

――たいじ選手は小学校、中学校と野球をされていたと伺っていますが、そのころにパワプロもプレイされていたんですか?

たいじ そうですね。友達の家で少しやっていた記憶があります。

――実際にパワプロを購入しての練習はわずか3ヶ月ほど。それでプロデビューを実現されたわけですが、その秘訣はなんだったのでしょう?

たいじ 正直に言って、対戦プレイに力を入れているプレイヤー人口が多くないからだと思います。
そのなかでも10年、15年とプレイされている方は一握りで、今年からプレイし始めた人も多いと思うので僕がいけたのかなと(笑)。

――プロリーグへの参戦は、試しに出てみようくらいの感覚でしたか? それとも最初から頂上を見据えていたのでしょうか。

たいじ オンライン対戦でも全然負けなくて「これいけんじゃね?」と思っていたときにプロリーグの開催が発表されたので、プロになることを狙って挑戦しました。

――パワプロのプロ選手はほとんどが仕事や学業との兼業で活動されていますが、たいじ選手は専業のプロゲーマー・ストリーマーとして活動されています。やはりスプラトゥーンとパワプロの二刀流を可能にしているのは、専業プロならではでしょうか。

たいじ これで仕事をしながらとなると、時間的な問題で無理でしょうね。
スプラトゥーンとパワプロの並行という意味では、パワプロは一対一でプレイするゲームなので練習の時間が取りやすいのも大きいです。スプラトゥーンはチーム戦ですから、4人集めなければ練習ができないので。

――去年までサラリーマンとして仕事をされていたと伺っていますが、専業になられたのはどのタイミングだったのでしょうか。

たいじ 仕事は去年いっぱいで、今年から配信一本でいこうと思っていました。

――オープンレックとの契約のタイミングで専業になることを決心されたということですか?

たいじ いえ、時期的にはほぼ同時ではありましたが、契約が直接のきっかけではありません。
配信だけで生活を安定させられる見通しが立ち、配信に集中したほうがもっと上を目指せるなと思って決断しました。

――プロとして活動されてからは、どんなライフスタイルなのでしょうか?

たいじ ゲームばっかりですね(笑)。最近はスプラトゥーン甲子園へ向けた練習に時間を割いていたので、夜にスプラトゥーンの練習、朝までパワプロの練習といった具合です。
それとは別に配信もしていますし、最近は動画の投稿をするので編集作業もしています。

――お休みの日はないんですか?

たいじ ゲームをやってることが仕事とするなら、休みはないですね。ただ、仕事とは思ってないです(笑)。
オフという意味では、嫁と週一くらいで食事に行ったりしています。

――まさにプロゲーマー・プロストリーマーという暮らしですね。

たいじ 毎日配信というのを目標にしていて、今年は年に500回の配信を目標としているんです。

――500回!1日1回以上ですか!そうして現在は読売ジャイアンツに所属するプロゲーマーということにもなりました。やはり、読売ジャイアンツに入団したとなると周囲の反応は違いましたか?

たいじ 両親がとても喜んでいました。とくに父親がジャイアンツファンで、僕が野球を始めたのも父親の影響だったんです。

――以前のインタビューでお話されていた「長嶋巨人時代のファンだった」というのも、お父さんの影響というわけですね。

たいじ そうですね。僕が熱心に巨人を追ってたのは、原(辰徳)さんが最初に監督された時期くらいまでですね。松井秀喜さんがメジャーリーグに行ってしまったのをきっかけに、少し離れていました。
最近はまた野球を見始めましたよ(笑)。

――eドラフト会議には、読売ジャイアンツ代表として杉内俊哉氏や村田修一氏が参加されました。じっくりとお話される時間もありましたが、いかがでしたか?

たいじ めっちゃテンション上がりましたよ。僕の世代の方々ですから。村田さんはベイスターズ時代、杉内さんはホークス時代、中日ドラゴンズ代表としていらしてた和田一浩さんもライオンズ時代によく見ていたので、「やばい!」って感じでした。

――eドラフト会議後には、そのまま試合中の東京ドームへ行って紹介をされるという大変な体験をされましたよね。

たいじ びっくりしました。指名後にサプライズがあるとは伝えられたんですが、突然なに言ってるんだみたいな(笑)。

――大舞台に慣れてらっしゃるたいじ選手でも、東京ドームの大観衆の前に立つというのは得難い経験ではなかったでしょうか。

たいじ めっちゃいい景色で最高でした。あそこまで観客が入っていると、逆に緊張もなくて。
実は東京ドームへ行ったのは初めてだったんですけど、いきなりグラウンドに立ててしまったんですよね。

――以前からのたいじ選手はファンからは、パワプロのプロゲーマーになるにあたってどんなリアクションがありました?

たいじ 「本当に受かったのかよ」とか言われました。

――(爆笑)

たいじ オンライン予選は通過できましたけど、僕も選考会は合格できると思ってなかったんですよ。なので「かましてくるわ」とか言いつつ挑戦したら合格できたので、「お前やるな」みたいな反応がありました(笑)。
でも、ジャイアンツに入団したときはみんな喜んでくれました。

――たいじ選手個人としてみましても、今年はスプラトゥーンで世界チャンピオン、パワプロで読売ジャイアンツ入団、配信も始められてから約10年ほどですか。節目にふさわしい激動の一年になっていますね。

たいじ そうですね……配信は11年目になるのかな。確かにそう言われてみればいろいろ動いた年になりましたね。
でも、自分自身はゲームを楽しんでやっているだけなので、10年前から気持ちは何も変わってないんです。

パワプロ歴3ヶ月でプロデビューできた秘密を暴く!
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砂拭

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シブゲーの某編集者との癒着によりeスポーツ業界へ潜り込んだ自称ライター。スポーツ紙よりはパワプロに詳しく、ゲームメディアよりは野球に詳しい独自のポジションでeBASEBALLライターの覇権を狙う。

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