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日本人が今まで見たことのない景色をみせてやる。Team MVP Japan 代表 竹田“Buddha”恒昭が切り拓く国内eスポーツの未来

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——日本シーンにとっては衝撃となるTeam MVP Japanの設立ですが、その設立に関するエピソードについてお聞かせいただくことは可能でしょうか?

竹田 2008年の『CS』シーンにおける「MaveN」、「Lunatic-Hai」という韓国チームのマネージャー達が今のTeam MVPなんですよね。韓国はこのまま成長していく、いつか日本にもeスポーツがやってくる。いつか一緒にアジアのチームが作れたらいいね、という話はその当時からしてました。「韓国は食えるけど日本は無理だよ、はっはっはっ」ていう話に過ぎなかったのに、それが今では現実となった。僕がもう1回チームをやりたいっていう話をした時にたまたま一緒にやろうって話になって「じゃあもう韓国来てよ」と言われて。「じゃあ今日行くわ」と。その日の夜にはもう(韓国に)飛んでました。次の日には話が決まってしまいました。

僕が今Team MVPとこういう関係性を築けていて、韓国のプロと練習試合をすぐできるという環境を持ってるのは大きいと思うんですよね。4dNの時も海外と練習することが一番の成長の機会だと感じていて、当時の選手も「精神と時の部屋」と呼ぶくらいに海外試合を重要視していました。日本で数か月プレイするのと、海外の強豪と一日ガッツリ練習するのって同じくらいの得るものがあるんですよ。そういった点においてTeam MVP Japanは強くなれるチームだと思っています。

しかしTeam MVPは今まで約8億円の賞金を稼いでいます。その賞金総額に対して1トーナメント辺りのオッズを計算してみたりすると、実のところどの日本タイトルとも釣り合いが取れないわけです。そうなってくるとTeam MVP Japanが活動していく上でレベルを落とすのか、それとも世界を獲りに行くのか、判断する必要が出てきます。そういった部分が悩みどころですね。

とはいえ日本チームを作ることに関して、お互いにデメリットがほとんど無いので、基本的には明るいビジョンを持ってます。
ただTeam MVPのネームバリューは皆さんに理解して頂けているとは思うんですけど、じゃあ具体的に何が凄いのかっていうのは今後もっとプレイヤー達にインタビュー等をしてフォーカスしていってほしいなと思ってます。

——ということは韓国のTeam MVPの人たちと日本コミュニティとの接点などは今後作っていく予定があるということなのでしょうか?

竹田 そういう機会はもちろん作りたいとは思っていますよ。ただじゃあ今Team MVPのメンバーが出てきても誰なのか分からないと思うので、僕らが順序だてて説明していく必要があると思うんですよね。もちろんコアゲーマーの人たちにとっては説明不要かもしれませんが、そうではない人たちのためにも僕らが動く必要はありますよね。少なくとも『CS:GO(Counter-Strike:Global Offensive)』ではやりますよ。

——『CS:GO』ではやると。それは楽しみですね。

竹田 『CS:GO』って言ったら世界的にも非常に大きなタイトル、いわゆるTier1のタイトルです。だからこそ日本人に勝ってほしいんですよ。Team MVPの選手にも勝ってほしい、けどその中に日本人も入っていて欲しい。

出典:SMARTCAST 「ESPORTS GAMES TIERS 2018」

結局環境だと思うんです。環境無しに選手が育つわけがない。それなしにリーグとか大会の話をしても全く意味が無い。じゃあ大会作りました、って言っても消えていった大会なんてごまんとあるじゃないですか。継続できなきゃ意味が無いんですよね。
チーム運営もそうです。いくら一回優勝してもすぐにチームが解散したら全く意味が無い。「元プロゲーマーで優勝経験もあります」と言われても(チームが解散してるわけだから)ただ一回優勝しただけでしょ? ってなるだけなんですよね。何事も”継続してるかどうか”が重要なんです。
アスリートとしてキャリアがあって、しっかりと安定したチーム間で移籍をする。こういう風な、本当にスポーツライクな世界にしたい。

現状の日本チームの場合、世界大会の予選のInvitationalを取ってくるレベルに持っていく、というのが限界だと思うんですよ。でも本当のファンの方々が見ているような、非常に大きな大会があるじゃないですか。世界中で注目を集めるような本当に大きな世界大会。そういったステージに行きたい、持って行こうっていうチームが国内には居ないように見えてしまうんです。チームは増えた、配信や番組も増えた、でもなんで競技シーンではほとんど進展が無いのか。そんな風に感じてしまうわけですよ。

日本自体はゲーミング大国じゃないですか。なのにeスポーツでは正直言ってほとんど存在感がありません。何で日本人がこのシーンにいないのと、海外の人達も疑問に感じているはずなんですよ。だからこそTier1・Tier2タイトルに注力する意味があるのだと僕は思っています。ただでさえ遅れを取っているのに、挑戦しない時間だけ1秒ごとに差がついていく。それは日本人としてはやっぱり嫌ですよね。

——『CS:GO』以外のTier上位のタイトルに関して、お話できることはありますか。例えば別のインタビューでも触れていた『Overwatch』などはいかがでしょうか。

竹田 Team MVPとして「Overwatch League」(以下、OWL)参戦は視野に入れてます。もちろん”日本で『Overwatch』を流行らせてOWLに行く”というのは、皆さんご存知の通りそんなに簡単なものではありません。もちろん日本人のチームは作りたいですよ。世界に行くチャンスもあげたいです。しかし現状のTeam MVPですら加盟金が高額なのでOWLに入れない状況です。
とは言え、別の切り口はあります。Contendersに入っていることで新しいチームがOWLに出来た際に契約できるような形態はとれているので、そこに日本人プレイヤーが混じって行けるようなチャンスを作ることはできます。
つまり日本でOWLチームをやるというよりも、日本からOWの本丸に行ける道をちょっと開いた、といったところですね。大袈裟なことはまだ言えないですが。

OWLの加盟金って具体的には30億円、噂レベルですが、来年にはもっとハードルが上がるということも聞いています。でもそれ自体は、実は凄く良いことだと僕は思っているんです。何故なら加盟金が上がるってことはOWLがきちんと回っているという証拠ですし、そういうeスポ―ツのリーグがあるっていうこと自体が凄く大切なことだと思っています。
そしてその最高峰のリーグに日本人を出したいし、そこにいずれ日本チームが出て欲しいとは思ってます。

例えば前回優勝したチーム、London Spitfire。ロンドンの名を冠しているものの、実際の中身は全員韓国人です。これが10年後、日本人になることも不可能ではないと思ってます。ハードルは凄く高いですけど、今こういった部分挑戦をしないと現状の日本の鎖国状態からは抜け出せないと思うので。そこに賛同してくれる人がいるならば、お金をかけてやっていきたいです。

——別の大きなタイトルとして『League of Legend』(以下、LoL)もあるとは思うのですが、LoLの日本公認リーグ「League of Legends Japan League」(以下、LJL)にて先日発表されたフランチャイズ権に関しては挑戦されるんでしょうか。

Twitterでも言いましたけど、LJLに関してはやるなら2020年からです。僕らはまだ(Team MVP Japanを)立ち上げたばかりなので、参加条件の「売り上げ」の部分がネックになって初年度は挑戦することすらできないですからね。そういった理由で2020年から挑戦します。

ただ先ほどの話にもつながりますが、そういった参入障壁が高いこと自体は凄く良いことだと思っていて、LJLはプロのトップリーグのフォーマットとしてより相応しい形に近づいているなと感じています。

竹田氏の感じる世界との差、そして日本の課題
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シブヤの片隅からゲームのことを。シブヤの片隅から、ニュースやキーマンへのインタビュー、イベントレポートを中心に、ディープでエッジの効いたeスポーツ関連情報を発信します。

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