PAGE: 2 / 4

【PUBG選手インタビュー】SunSister Suicider’s所属 Sabrac「自分が選手をしている限りは、国内でトップを勝ち取り続けたい」

個性の強い4人が、絶妙なバランスを保っているチーム

――Sabracさんから見て、「SunSister Suicider’s」はどんなチームだと感じますか?

個性が強すぎる人たちの集まりだと思います。でも、それだと普通はぶつかってしまうと思うんですけど、ぶつからずに上手くバランスが取れているチームだなと。戦い方に関する考えが真逆のメンバーがいても、衝突することなくやれているので不思議な感じですね。

――そこでぶつからずにバランスが保てている理由は、どこにあるんでしょうか?

他のチームに比べて、このチームはメンバーの年齢層が高め(※)だと思うんですよ。別ゲームで活動してきた経歴のある人もいるし、今までの経験からコミュニケーションの重要さだったり、チームの良い雰囲気を保つことの大切さだったり、そういうことが各々よくわかっていると思います。

※Sabrac選手は現在25歳で、チームの平均年齢としても約25歳。PJSに出場している選手は、概ね20~22歳がボリュームゾーンと思われる。

――個性の強さに関しては、PJS会場のインタビューでコメントをもらっていても、4人それぞれの考えが表れているなと感じます。

他のメンバーが好きな戦い方とは、まったく違うオーダーをしているとはわかっているんですけど、でもみんな僕の戦い方が一番”勝ちに適している”と言ってくれています。

考え方が違っても、勝ちを意識した自分の戦い方をしっかり評価してくれているところも、このチームの大人な部分だなと思います。

――CrazySam選手のインタビューで戦い方に関する話題になった時も、チームとしてのバランス感が絶妙だなと感じて、すごく印象に残っています。

考え方は本当に真逆だと思いますね。でも、CrazySamの言っていることも理解できるんです。僕の思う最善の勝ち方ではないけれど、その戦い方が間違っているとは思っていないし、彼の考えが活きる状況もあります。

ただ、ベースとしての動きは、自分の戦い方が最も勝てるという自信を持っているので、それについて来てくれるのはありがたいなと思っています。

チームの良い空気を保つ言動を、メンバー全員が徹底

――Sabracさんがオーダーをするようになったのは、いつからですか?

チームに所属する前、友達と一緒にプレイしていた頃から「次はこうしよう」と自分が全部伝えていました。国内に限った話ですけど、SQUADの試合で自分以上に勝てる人はいないと思っているので、最初からオーダーをやると決めていました。

――Sabracさんから見て、チームメンバーの”ここがすごい”と思うところを教えてください。

CrazySamのすごいところは、戦闘面での考え方とそれを実行できる力ですね。撃ち合いの強さはもちろんなんですが、相手の意表を突く動きがとにかく上手い。それが刺さる場面も多いですし、思い切った動きが相手にとって脅威になっていると思います。

CiNVeは、個人技のレベルが日本で1位2位を争うくらいずば抜けていて、センスの塊だなと思います。加えて、マップの理解度も高くて、状況に応じた最善の策をしっかりと考えられる。個人技と頭脳を合わせ持ったプレイヤーだと思います。

gabhaの強みは、あらゆる能力が平均的に高くて欠点がないこと。どのポジションにいても役割をこなせるオールラウンダーです。それから、彼は努力型だと思うんですよね。プレイ時間が本当に長くて、ひたすら努力を重ねて今の実力にたどり着いた人だと思っています。

――PJS会場のインタビューなどで、”コミュニケーション力”というキーワードが4人からよく挙がる印象があります。これは具体的に表すと、どんなことを指しているんでしょうか?

よくしゃべることは大事なんですけど、しゃべりやすい状況を作るチームの雰囲気を大切にしています。チームメンバーに対する言葉遣いに気をつけたりして、空気が重くならないような言動をメンバー全員が徹底していると思います。

――試合における報告の技術云々というよりは、チームの雰囲気そのものが重要だと。

やっぱり雰囲気が良くないと発言の数も減りますし、それぞれの思考が鈍る部分もあります。自分の思っていることをちゃんと言える状況をつくれば、報告の質も量も上がるはずなので、そこが強みに繋がっていると思います。

オーダーも、自分の視点だけで判断すると絶対につまずくんですよね。4人が見ている情報を元にして、どう動けば次を突破できるか考えなければならないので。そういう意味でも、報告の質と量を向上させるチームの空気は重要だと思います。

――その上で、試合中の報告に関するテクニック的なポイントがあれば教えてください。

仲間が自分の方を振り返って確認しなくても、どういう状況なのかわかる報告の仕方が理想的ですね。上手い報告は、聞いただけで「あの人には今こう見えているんだな」というのがわかります。

基本的なところで言えば、方角や距離などをできるだけ具体的に言葉で伝えて、すぐにピンやクイックマーカーを使うとか。言葉選びとゲームの機能を最大限に活かした伝え方がポイントだと思います。

ゲーム性をどれだけ理解し、チームを勝ちに導けるか

――Sabracさんは試合中に、オーダーとして何を見てどう判断しながら試合を組み立てているのでしょうか?

僕はマップを見ている回数がかなり多いと思います。ずっとマップを開きながら仲間の報告聞いて、どの位置に敵がいるかなどの情報を集めています。もし最初のポジションを取っている段階で、敵の姿が見えたとしても僕は撃たないですね。それくらい考えることを優先しています。

マップを見ながら「こういうパルスの時、このチームはいつもここを取ってくるから、おそらく今このポジションは開いているな」といったことが、もう何百試合とやってきているので、頭に思い浮かんでいて。

それを元に、次の動きをいくつかのパターンで考えて、仲間に予め伝えておきます。その中で最善だと思う動きから順に、第1候補がダメなら第2候補と考えていって、全部ダメなら一旦留まってゆっくり考えるとか。時間を目一杯使って考えています。

――試合中に見たり聞いたりしている情報に、経験則を照らし合わせているようなイメージですか?

そうですね。あとは自分の感覚だと思います。あまり海外の強いチームや国内の他チームの動きを見て研究する、みたいなことはしていなくて。ただひたすら試合数を重ねてきて、自分が感じたことをそのままやっているような感じです。

――感覚とおっしゃっているのも、今まで「こう動いた時にどうなったか」という経験の積み重ねからくるもの、という感じでしょうか。

そうだと思います。このパルスならこのポジションを取れば、確実にトップ5には入れるな、という勝ちのビジョンが見えてくるんです。苦手だと思っていたパルスの位置でも、こう動けば勝てるようになってきたな、とか。試合数を重ねるごとにその幅がどんどん広がって、それがチームの安定力に繋がっていると思います。

――オーダーの役割を務める人に必要なものとは何だと思いますか?

勝つためのゲーム性をどれだけ理解しているかは重要だと思います。例えば、このゲームならどれだけ不要なところで戦わないかも、勝つための1つの鍵になります。

自分たちが倒す必要のない敵は、僕は放っておいていいと思っているんですよ。戦闘の回数が増えれば増えるほど、4人生存のまま切り抜けるのは当然難しくなります。他のチームが戦ってくれるなら自分たちが戦う必要はない、というのがゲーム性を踏まえた僕の考えです。

4人生存で、残り5チームまで持っていくのが自分の役目
前のページ
1
2
3
4
次のページ

綾本 ゆかり

プロフィールを見る

ソーシャルゲームをつくっていた会社員時代を経て、現在はフリーライターとして活動。PUBGで観戦の楽しさを知ったことをきっかけに、eスポーツの世界へ。ゲームやプレイヤーの魅力を伝えるべく、イベントレポートやインタビューを中心に取材記事を執筆します。

あわせて読みたい

NEW
NEW

KEYWORD

キーワードから関連記事を探す

RANKING

人気の記事

  • DAILY
  • WEEKLY
  • MONTHLY

GAMES

注目ゲームから探す

ドラゴンクエストライバルズ

PUBG

Shadowverse

スプラトゥーン2

League of Legends

ストリートファイターⅤ

Hearthstone

Overwatch

PICKUP POSTS

編集部のおすすめ記事

TREND KEYWORD

注目キーワードから探す

LATEST

新着記事

NEW
NEW
NEW
NEW
NEW
すべての記事を見る