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【PUBG選手インタビュー】SunSister Suicider’s所属 Sabrac「自分が選手をしている限りは、国内でトップを勝ち取り続けたい」

4人生存で、残り5チームまで持っていくのが自分の役目

――先日、今のチーム体制になってから出場した公式大会のドン勝率が”31%”とツイートされていたのを見ました。Sabracさんのどんな戦い方が、このとてつもなく高い勝率を生んでいるのでしょうか?

ドン勝はもちろん狙っているんですけど、安定してトップ5以内に入ることを考えています。このチームなら、4人生存で残り5チームのところまで行ければ、そこからドン勝が取れる確率はものすごく高いと思っているんですよ。なので、まず残り5チームまでいけるポジションにつくことが僕の役目だと思っています。

そこからは戦闘が続くんですけど、その戦いは勝ってくれると仲間を信頼しています。終盤もパルスを見て、どちら側から攻めたいかといった指示は出しているんですが、それを実行できるメンバーが揃っているから成り立っていますね。

――4人生存で残り5チームまで持っていくためにも、不要な戦いは避けなければならないということですね。

もし漁夫の利を狙ってキルが取れる可能性があっても、味方が欠けるリスクもあります。例えば、2キル取って味方が1人欠けるくらいなら、僕はそのキルは要らないと思っていて。

このゲームは1キル1デスがまったく対等ではなく、ルールによっても変わりますが、およそ3~4キルに対して1デスくらいが対等になると考えているんですよ。

――たしかに、5対5などの2チームで対戦するゲームとは違って、生き残りながら何チームとも戦闘を重ねていくことを考えれば、その比重も大きく変わってきます。

終盤になればなるほど割合は高くなって、最終局面でやっと1~2キルに対して1デスが対等になるのかなと。なので、いかに4人生存で終盤まで残れるか。そこまでは0キルでも何でもいいと思っています。

例えば、遠くにいる敵にいくらダメージを与えても、それによって自分たちが撃たれて防具が削れたり、回復を使ったりしたら、後々に響くじゃないですか。確実にキルまで持っていける状況でなければ撃つ必要はないと考えるくらい、僕は終盤のことを重視しています。

――話を聞いていると、『PUBG』というゲームをとても本質的に捉えていることが伝わってきます。その結果、実際に直近の成績として、PJS Season1の総合優勝だけでなく、「Predator League」の日本予選や「PJS Winter Invitational」(以下、PWI)でも立て続けに優勝を果たしているわけですよね。

直近の成績は、僕としてはすごく満足しています。『PUBG』のゲーム性を考えれば、これだけ安定して勝ち続けるというのは、なかなかあり得ない成績だと思うんですよ。

しかも、Predator LeagueやPWIに関しては、たった4試合で決まる大会だったので。特にPWIは上手くいかなかったら8位くらい、トップ3に入れたら満足くらいに考えていました。

ルールが違っても、慣れた戦い方で挑んで勝ちを狙った

――あれだけ活躍したPWIで、上手くいかなければ8位と考えていたというのは意外ですね。

PWIは今まで戦ってきたルールとは違って、練習試合でも安定した成績を出せていなかったこともあって、あまり自信はなかったです。

でも2試合目で、自分の一番やりやすい戦い方ができて、ドン勝が取れて。やっぱりこのルールでも自分の考え方で戦えば勝てると思ったんです。そこで自信がついて、その後の試合でしっかりを指示を出せたのは大きかったですね。

――PKLルール(※)における戦い方については、どのように考えていましたか?

※1キルあたり1ポイントで、順位ポイントは1位に8ポイント、2位に4ポイント、3~4位に2ポイントが付与される。「PUBG KOREA LEAGUE(PKL)」で使用されているルールで、キルポイントの比重が高いことが特徴。

ルールがこれまでと違ったとしても、キルを稼ぐことを意識した動きではなく、自分たちの慣れている動きで挑んだ方が勝率は高いと思っていました。

試合の前は、PKLルールならこう戦うべきではという案がチームでもいろいろ出たんですけど、僕はそれはやりたくないと言って。自分の考えている動きを伝えたら、文句を言わずについてきてくれました。

――キルポイントの比重が高いとはいえ、勝ちを狙ってドン勝できれば8ポイントだと。

なんだかんだ言って、PKLルールも順位ポイントは低くないと思っています。キルが稼げない展開になろうと、ドン勝が狙える状況なら絶対に取らなきゃいけない。8ポイントはかなり大きいです。

――招待チームが発表された時、韓国2チームはどれくらいの順位を取ってくると予想していましたか?

トップ5以内に2チーム入ってくるだろうなと。ただ、16チーム中14チームが日本という大会なので、優勝は日本チームになると予想していました。

韓国チームは、ポジションの取り方がとにかく上手いなと感じます。個人技も段違いですし、なにより戦う意志が統一されているので、迷いなく攻めてくる。勢いよく一気に詰めてくるので戦闘のスピードが速くて、戦っていて威圧感がありました。

優勝とMVPを勝ち取った、あの1投のグレネードの舞台裏

――PWIといえば、やっぱりグレネードの1投で優勝とMVPを勝ち取った最後の試合ですよね。

あの試合は、終盤まで4人残っていたんですけど、「OP GAMING Hunters(OPGG)」が伏せていることに気づかず、味方が一気にやられてしまって。僕は生き残る選択をして、敵は見えていたんですが撃たなかったんです。

キルログも見てはいたんですけど、戦況が一変したので追いきれていなくて。「生存 3」と表示された時、確信ではなかったんですが、敵の1人が気絶状態だと判断して、リバイブされる前に行動できたことで決まったのかなと。

残っているチームが暫定1位と2位のチームだったので、最後の1on1で勝った方が優勝という、なかなかない場面だったと思います。

――あれは本当にドラマチックな展開で、まるで映画のようでした。

最後に残っている相手が「OPGG」だとわかっていたので、ヤバかったですね。手も震えるとかじゃなくて、肩まで両腕しびれていました。

でも、緊張はしてましたけど、頭は落ち着いていました。仲間が敵の位置をしっかり報告してくれたので、そこからは落ち着いて対応できたと思います。

――あの場面でグレネードを拾うように言った(※)のは、誰だったんでしょう?

※試合直後、解説のSHAKAさんが「味方がグレネードを拾うよう伝えたのでは」と、聞き間違いの可能性も前置きしつつ、会場で聞こえたやり取りについてコメントしていた。

いや、実は誰も言ってないんです(笑)。焦りすぎて報告を聞き漏らしたのかと思って、後から仲間に確認したんですけど誰も言ってなくて。あの時、相手がグレネードを投げてこなかったので、CrazySamが「敵はグレ持ってないよ」とは言っていました。

あの場でアイテムが拾えることは把握していて、敵が伏せているおおよその位置もわかっていたので、グレネードを拾えないかと所持品を漁って、実際にあったのは本当に良かったです。

――会場で聞こえていたのは、おそらくその一言だったんですね。あの状況でそれだけ冷静な判断ができていたと。お客さんの歓声もすごかったですよね。

あの瞬間、ものすごい歓声が聞こえて「勝ったんだ」って。今までで一番熱くなれた場面でしたね。これまでだと東京ゲームショウが一番、緊張も興奮もしたんですけど、あの日はそれを上回りました。

国内で自分たちより強いチームは、現時点では存在しない
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綾本 ゆかり

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ソーシャルゲームをつくっていた会社員時代を経て、現在はフリーライターとして活動。PUBGで観戦の楽しさを知ったことをきっかけに、eスポーツの世界へ。ゲームやプレイヤーの魅力を伝えるべく、イベントレポートやインタビューを中心に取材記事を執筆します。

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