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eスポーツ女子会で本音トーク!eスポーツ業界に携わって仕事するってどういうこと?【前編】

普段の努力を見ているからこそ、何ものにも代えがたい感動がある

――eスポーツに携わる仕事をしている中で、やりがいを感じる瞬間を教えてください。

まりな:
テレビ番組は、なかなか視聴者の方から直接声を聞く機会が少ないのですが、「eGG」の放送終了後に、その回で取り上げたゲームをプレイしている人が増えるという現象が起こったりするんです。

そういう反応を見ると、番組がきっかけでそのゲームをやろうと思ってくれる人がいるんだなというのを感じて、少しは業界に貢献できているかな、と思います。

あと、チーム運営の方に関しては、なかなか「AXIZ」の『LoL』のチームが勝てずに苦戦していた時期があったんですけど、初めて勝った瞬間は号泣しました。「本当によかったね、ここから頑張っていこう」って。

麗:
何ものにも代えがたい感動がありますよね。普段の努力を見ているからこそ、それが実った瞬間に自分ごと以上に喜べてしまうというか。選手たちがある程度の期間を経て、「この子変わったな」「成長したな」と思えた時なんかも、すごくやりがいを感じますよね。

まりな:
逆に良くない方に変わってしまう子も目にするじゃないですか。いろいろなケースを知ることが増えてきて、もっとチームを良い方向に努力が実るように持っていけたらいいなって。

麗:
光もあれば闇もありますからね。

真以子:
私も感動する瞬間は、本当にたくさんあります。最初に「全国高校eスポーツ選手権」を発表した時には、「同じ高校でメンバーを見つけるなんて無理」「まわりに『LoL』をやっている人がいない」といった声も多かったんですよ。

でも、そこから学校の先生に相談して、掲示板に張り紙をしてみたり、Twitterで呼びかけてみたりと、みんな少しずつ行動に移してくれたんです。そこから、本番に向けて頑張って練習して。

大会で負けてしまった学校の子も「出場できないと思っていたけど、仲間を集めて出られてよかった」とか、「みんなと練習できた期間が最高だった」といった投稿をしてくれていて、勝っても負けても楽しかった大会になったんだなと。

麗:
めちゃくちゃいい!!

まりな:
それは泣いちゃうやつですよ! 青春が『LoL』になるって、すごいことですよね。

麗:
若い世代の子たちに、心に火がつく体験を提供できたと思うと、それだけで最高ですよね。その対象が見つけられなくて、モヤモヤしている子もたくさんいるわけじゃないですか。

何かやりたいけど、運動は苦手だから運動部に入るのは違うなっていう子もいるだろうし、ゲーム好きな子が頑張れる場があるってすごくいい。

真以子:
大会への出場に協力してくださった先生も、大会が終わった後に「今までパソコン部の生徒たちは、みんなで同じことをする機会がなかったので、チーム競技に挑戦できたことが本当にいい体験になりました」と言ってくださって。

しかも、「また次の大会で新しいタイトルが発表されたら、みんなでそれに向けてゼロから頑張るので、発表を楽しみにしています」と。練習してきたタイトルで続けて欲しいと思うのが普通だと思うんですが、とてもフェアに捉えてくださっているんだなと感じました。

まりな:
それくらい本当にいい経験だったと感じてもらえたということですよね。

麗:
本質の部分を見てくださっているのが素晴らしい! チーム競技の一番の良さって、仲間と協力することを覚えるところだと思っていて。光と闇はあれど、ゲームの光の部分はまさにそこだと思うんです。

まりな:
個人がどれだけ強くとも、コミュニケーションが上手くできなければ、チームとしては強くなれないですからね。

麗:
そうなんですよ。自分の良くないところは謙虚に反省して、仲間の良くないところはちゃんと受け入れてもらえるような言い方で指摘しなきゃいけない。社会人になっても変わらない大事なことを習得できる、素晴らしい機会だと思います。

真以子:
私自身、高校生の子たちがこんなに行動を起こしてくれると思っていなかったので驚きました。やっぱり好きなもののためなら頑張れるんだなと、改めて若さの力を教えられた気持ちです。

麗:
子どもたちが自ら興味を持つことって、とても重要ですよね。どんなに大人がやれと言っても、自分の目で見て面白そうだと思わないと、全然響かないじゃないですか。

私はもともと実家が学習塾をやっていた背景もあって、青少年教育として若い子が自分の好きなことを見つけたりするような、本質的なきっかけを与えることをやっていきたいと昔から思っていたんです。

その中で、今チームの運営をしていると、例えばGreedZzの発言に影響を受けたり、「Rush Gaming」の選手たちが変わっていく様を見たりして、「自分も英語を勉強しようと思いました」とか「受験勉強を頑張る気持ちになりました」というファンの声を、TwitterやYouTubeのコメント欄で目にすることがあります。

憧れる人の姿を見ていて自分の人生のきっかけに繋がったという、こういう反応を見ると、自分が人生でやりたかったことが体現できているなと思うし、まさにやりがいを感じますね。

ゲームをやっているだけではダメ、アウトプットできるスキルを

――eスポーツに携わる仕事がしたいと考えている人に向けてのアドバイス、もしくはどんな人と一緒に働きたいかというイメージがあれば教えてください。

まりな:
eスポーツに携わる仕事というと、若い世代だとプロゲーマーやeスポーツチームを思い浮かべる人が多いのかなという印象があって。その周囲にあるさまざまなお仕事も、すごく密接に繋がっているということは、もっと伝わったらいいですよね。

例えば、テレビ業界としての目線で言うと、映像や配信がベースにある業界なので、映像まわりを勉強している人なんかは、こちらの世界にもとても向いていると思います。

麗:
本当にそう思います! すごく必要とされていますよね。

まりな:
動画編集や配信の技術が求められているのに、人が足りていないんだろうなという現場はたくさん目にします。

麗:
どんなスキルを身につけるべきかと言った時に、eスポーツの世界に携わるなら、何かしらアウトプットができなければダメだということは伝えたいですね。動画が編集できるスキルもそうですし、画像が作れるとか、文章が書けるとか。

まりな:
ただゲームをやっているだけではダメなんですよね。それだけでは趣味のままで終わってしまうよ、と。

麗:
そうそう。ゲームをやっているかどうかは、極論を言ってしまえば関係ないんです。

まりな:
最近は、うちの番組制作スタッフが、ゲーム内にある観戦モードのカメラを勉強してみると良いかもと言っていたりしますね。eスポーツ大会の配信の質って、ゲーム内カメラマンの腕にかかっている部分も大きいので、韓国などでは専門性の高い職業として待遇も良いと聞きます。

麗:
ゲーマーの人にとって、ゲーム内カメラマンはすごく良いスキルセットになりそうですよね。まずはコミュニティ大会でボランティアとしてやらせてもらえるところを探して、実地の経験を積んでいくのもいいだろうし。

まりな:
そこで力を見せれば、ボランティアではなくお仕事として依頼されるチャンスも十分にあると思います。

真以子:
どんな人に来て欲しいかという話でいうと、私は自分の目で見て確かめる人に来て欲しいと思います。ネットで情報を得ることは簡単だけど、例えば自分の知りたいことがあるなら、それについて詳しい人に連絡して、直接話を聞きに行くとか。そういうことができる人がいいですね。

それから、「eスポーツはこういうものだから」と型にはめて考えない人。みんながしているから、ではなく、自分だったらこうしたい、という考えを持っている人と一緒に働きたいです。

麗:
その通りですね、素晴らしい! 採用!(笑)

eスポーツ女子会、後編へ続く!

後編では、3人それぞれから投げられた下記の質問をテーマに、よりディープなトークを繰り広げていきます。

・eスポーツって儲かるんでしょ、という周囲のプレッシャーとどう戦うべき?
・eスポーツ業界に進むことを、両親に理解してもらえなかったら何と説得する?
・男性だらけのeスポーツ業界、女性目線で魅力的なプレイヤーって?

関連リンク

・西谷麗さん
Twitter株式会社Wekids株式会社Rush Gaming

・佐々木まりなさん
Twitter日本テレビ「eGG」eスポーツチーム「AXIZ」

・田邊真以子さん
全国高校eスポーツ選手権

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綾本 ゆかり

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ソーシャルゲームをつくっていた会社員時代を経て、現在はフリーライターとして活動。PUBGで観戦の楽しさを知ったことをきっかけに、eスポーツの世界へ。ゲームやプレイヤーの魅力を伝えるべく、イベントレポートやインタビューを中心に取材記事を執筆します。

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