ユーザーファンイベントとあなどるなかれ。関西を拠点に毎月開催している「第16回スマブラ4U バトルロード」レポート!

2017年02月25日(土)、大阪府大東市 大東市立市民会館2Fホールにて開催された「第16回スマブラ4U バトルロード」のレポートです。

 

スマブラバトルロード、通称「スマバト」とは

 

幅広いユーザーに支持されている大乱闘スマッシュブラザーズシリーズを用いて、2009年頃からユーザーコミュニティ「関西スマブラ会」主導の下、毎月定期開催されているイベントの総称です。毎回参加者が100名を上回る本ゲームの関西を代表する大会で、シリーズ最新作、2014年12月発売された「大乱闘スマッシュブラザーズ for Wii U」の大会では現在でも200名近い参加者が集まるケースもあります。

 

会場外の様子

会場になった大阪府大東市民会館

 

本大会は大阪府大東市民会館2Fホールにて開催され、会場の外から建物を見渡してみると一見粛々とした印象を感じます。

 

筆者も過去にこのような市民会館をお借りし、何十回もイベントを開いたことがあります。派手な演出などはできずとも、大人数が参加できるホールや会議室を自身の大きな負担にならない範囲で使用することが可能で、非常に借りやすくイベントが開きやすい環境です。

会場入り口で受付を待つ参加者達

打って変わって熱気あふれる会場内

 

粛々としたイメージとは裏腹に会場へ一歩踏み込むと、そこは対戦ゲーマー達が腕を競い合う熱気あふれる対戦の場でした。

 

参加人数や参加者が持ち寄った機材の数で会場のレイアウトは毎回変わるのですが、基本的には壁沿いにモニターとゲーム機がズラっと並び、30台弱の対戦台が用意されます。ユーザーファンイベントでこの規模のイベントを定期開催している例は少なく、ユーザー同士で盛り上げる力が非常に強いことが伺えました。スタッフさんは決して機械的に動いておらず、アットホームな雰囲気を感じることができ、それが本大会、スマバトの魅力であり面白い部分の一つなのでしょう。

 

各所で湧き上がる歓声

各所で見られたガッツポーズの数々

各所で見られたガッツポーズの数々

 

参加者167名、見学19名であった今回の大会は、予選が32ブロックに分かれ、リーグ戦上位3人が本戦トーナメントに進み、敗退したプレイヤーも下位トーナメントに進むことができる形式でした。

 

167名全ての参加プレイヤーが本戦トーナメントを目標としているため、予選開始後、各所で熱戦が繰り広げられ、勝利を喜ぶプレイヤーが見受けられました。賞金や賞品などはないのですが、自身の腕を信じてプライドをぶつけ合う様は、大規模なeスポーツ大会の予選と変わりない風景が繰り広げられます。

 

大会の盛り上がりを伝える配信席の様子

本戦トーナメント

 

スマブラは対戦アクションゲームでありジャンルとしては格闘ゲームではありません。しかし本戦トーナメントに進むプレイヤー達の間では画面内での駆け引きが繰り広げられます。固い立ち回りの相手を揺さぶるローリスクな牽制と間合い管理。相手の心理に付け込み鋭い技を差し込む読み合い。確定ダメージを大きく与えるコンボ。これらは格闘ゲームの駆け引きと非常に近く、勝ち筋を掴むための考え方は同様であることが見受けられます。ダメージを与えずとも画面外に出てしまうとミスになるゲームシステムなので、前述の要素が対戦者同士で噛み合うと一瞬で勝負が決まってしまうケースもあります。

 

瞬間的なミスが敗北に繋がり頭を抱えるHIKARU選手

ちょうど配信台で対戦が行われていたドンキーコング使いのHIKARU選手と主催者/実況者/参加者と大忙しの9B選手の試合を観戦しました。特定状況で相手を掴むと相手を倒しきるコンボを持つ「ドンキーコング」対、スマブラらしからぬ連続コンボで相手を画面外に運んで倒す「ベヨネッタ」。この両者の対決はまさに噛み合うと一瞬で試合が終わる代表的なカードです。掴みが確定しそうなシーンや画面外に運ぶ始動技が当たった瞬間などは、観戦している会場内のプレイヤーからも大きな悲鳴や歓声があがっていました。

 

本戦トーナメント決勝

 

決勝戦が近付くと会場内の照明が落とされ、参加者の視線もステージに浮かび上がるプロジェクターの映像に注がれます。決勝に勝ち上がったのはゲッコウガ使いのおいしいとうふ選手と、前述の文章でも紹介したベヨネッタ使いの9B選手。キャラランク、といった見方ではベヨネッタ側に軍配が上がるのですが、本作はダメージを受けると攻撃力が増すシステムで逆転できる要素があることに加え、複数回行われたアップデートの恩恵でキャラバランスが非常に良いため、大会で優勝を狙えるキャラクターが多く、ゲッコウガも優勝を十分に狙うことができます。

 

しかし9B選手は古参プレイヤーの1人です。シリーズを通して得た経験値は大会全参加者の中でも圧倒的に多く、本作が発売されてから新たに名乗りをあげた新規強豪達がいる中でも、実績、実力共に一歩抜き出ている状態です。おいしいとうふ選手はスマバトの本戦トーナメント決勝の舞台に立つのは初めてですが、本大会のトーナメントを駆け上がった勢いで、そのまま9B選手を倒して優勝するのではないかと注目が集まっています。

 

決勝前、大きく映し出される映像に参加者の視線が集まる

優勝はどっちだ

 

試合展開は、おいしいとうふ選手が一歩届かない状況が連続する9B選手に優勢の試合運びとなりました。最終的に試合を振り返ると、一歩届かないだけではなく、一歩届かない状態からまた一歩遠ざかり、徐々に徐々に9B選手が有利な状態を広げていく印象の試合でした。勢いがあったおいしいとうふ選手でしたが、9B選手の立ち回りの固さと緩急ある間合い管理で自身のペースが掴めず、そのまま終始安定した強さを見せつけられる結果となりました。

 

強さを見せた貫禄の優勝

 

第16回スマブラ4U バトルロードの優勝は9B選手、おめでとうございました!

9B選手に気になる質問をぶつけてみました

 

主催/実況を兼任しながら優勝し「久しぶりに優勝できた」と仰っていましたが、それができる兼任プレイヤーはなかなか居ないと思います。秘訣などはありますか?

 

私の場合は毎日触っていることが自信と結果につながっています。短いスパンで触れない時間があっても、毎日触っていることで自信につながっています。

※9B選手の自宅であるシェアハウスでは毎日対戦会が開かれている。

 

では長くトッププレイヤーの1人として君臨する秘訣ではなく、ユーザーイベントの主催として長く継続して行うことについて秘訣などありますか?

 

個人的に思うのが、イベントの運営に対して自分が無理しないこと。自分も楽しめる、自分が運営としてもプレイヤーとしても楽しんでいるので今も続いている。大会運営を楽しむことよりも負担に感じることが多ければ、そこが後進に譲るタイミングだと思う。例えば「会社勤めなので貴重な休日を潰してまで大会をやる」ということに楽しさよりも負担を感じるのであれば、長く運営を続けるのは難しい。

 

スマブラは一般的な認識では多人数対戦アクションゲームの枠を超えていませんが、9B選手にとってスマブラで競技性を感じたり、競技として向き合う上で面白いと思うポイントはどういったものですか?

 

他の格闘ゲームもやりこんでプレイしていたことがあるが、スマブラで面白いと思う所は、プレイヤー間の読み合いがずっと連続するのが面白い。

 

格闘ゲームである一つの例として、相手をダウンさせて二択二択二択…では終わらない。ダメージを受けている側にもずらしやベクトル変更の選択肢があり、試合の瞬間瞬間に読み合いが枝分かれしていて、その複雑さが奥深く魅力があると思っています。

※ダメージを受けている間もキャラクターを動かすことができる防御テクニックの名称

さいごに

 

今回、定期開催されているスマバトの1シーンをレポートしましたが、スマブラ界では他にもスマバトの規模を超える大会が多数あります。関東の「ウメブラ」。若手中心にまるで大学サークルのパーティのような雰囲気の九州の「修羅ブラ」。愛知で行われる「カリスマ」。広島で行われる「ヒロスマ」。これらの大会以外にも各地で盛んに大会が開催されており、以前には各地で全国大会の予選が行われ、千葉幕張メッセにて大画面で全国大会決勝が行われるほどの人気とプレイヤー数を誇るゲームです。今回の大会も「本当にユーザー主催のイベントなのか?」と感じる規模とクオリティで、好きな作品を自分達で盛り上げる力をひしひしと感じることができました。

 

それではまた!

関西スマブラ会公式サイト

取材・文 / IKKI

プロフィール:
2002年頃、他人とオフライン対戦が出来る場が少なかった家庭用ゲーム機の界隈で、自宅での対戦会や会場を借りての大会を開催し始める。2006年頃から競技性を重視した定期大会を開催。海外トーナメントルールを積極的に取り入れ、家庭用ゲーム機を用いたトーナメントシーンに運営手法も含め基礎となる一本のレールを敷いた。吉本興業の演出家を見て育った為、幼少期から強いイベンター気質を持つ。

IKKI Twitter

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