【PUBG選手インタビュー】SunSister Suicider’s所属 CiNVe「日本より厳しい環境で結果を出すチームがいることを考えれば、僕らも全然まだまだ」

『PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS』(以下、PUBG)のDMM GAMESが主催する日本公式リーグ「PUBG JAPAN SERIES」(以下、PJS)では、現在Season2が開催されています。

PJSを中心とする国内大会で、数々の優勝を獲得しているトップチーム「SunSister Suicider’s」。そのメンバーに実施してきた1万字ロングインタビュー、ラストを飾るのはCiNVe選手です。

卓越したプレイヤースキル、そして語学力を強みとするCiNVe選手。さまざまなタイトルで実績を持つベテランプレイヤーならではの、高い視座から見えているものとは。

中学3年の終わりにPCゲームに触れ、チームで活動

――まず最初に、CiNVeさんのプレイヤー名の由来を教えていただけますか?

中学生の頃、モデルガンが好きでショップに行っていたら、サバゲーのチームを組んでいる人に誘われて。大人に混じってサバゲーをやるようになったんです。

その時に、大人から見ると、すばしっこく動く姿が忍者みたいだということで、「シノビー」と呼ばれるようになりました。それ以来、ゲームでもこの名前を使っています。

――CiNVeさんのゲームとの出会いについて教えてください。

小中学校の頃、いくつかコンシューマーゲームに触れていましたが、それほどプレイはしていませんでした。やっても1日で一気に全クリして、すぐ飽きてしまったりとか。

中学3年になって、部活を引退して高校も決まった1月くらいに、友達にハンゲームを教えてもらったことがきっかけで、無料FPSの『スペシャルフォース』をプレイするようになりました。PCゲームはそこからですね。

――CiNVeさんはかなり早くから選手として活動を始められていますよね。

最初は『スペシャルフォース』でチームに入ったんですが、その時はまだ選手という感じではなかったです。2軍のチームから入って、45チームくらい集まる大会で1軍のチームを倒して1位になりました。

チームでは3ヶ月くらい活動していたんですが、何度か大会に出てどれも1位だったので、このゲームはやり切ったなと感じていたんです。 そしたら、ある時めちゃくちゃ強い人たちが現れたんですよ。

それまで、K/Dが2あれば強い方だったのに、その人たちは4とか5あって。なんでそんなに強いのか聞いたら、『Counter-Strike 1.6(CS 1.6)』というゲームから来たと。競技的で面白いゲームだからと勧められて、そこから『CS 1.6』を始めました。

高校生の時に『Counter-Strike 1.6』で世界大会を経験

――本格的に選手として活動を始めたのも、『CS 1.6』からということでしょうか?

そうですね。高校1年の6月くらいに、『CS 1.6』のチームに入りました。できるだけ強いチームに入らないと伸びないと思って、入ったチームで結構しごかれて。本格的にゲームをやろうという気持ちになったのはそこからです。

――CiNVeさんは『CS 1.6』で世界大会に出場した実績を持っていますよね。

高校2年のゴールデンウィークに、韓国で開催された「Electronic Sports World Cup(ESWC)」という大会に出ました。それが初めての世界大会で、ボコボコに負けて帰ってきたんですよ。

練習試合では、韓国の強豪チーム相手に16ラウンド先取で10本くらい取れる時もあったし、自分の中では自信があったんですけど、初戦で世界ランキング3位のドイツチームとあたって、16ラウンド先取でたった3本しか取れなくて。

初めての海外大会でPCのセットアップも全然わからなかったし、もう頭が真っ白になっていました。試合は味方が頑張ってくれたんですけど、僕が最後に残った1on1で全部負けてしまって、かなりショックでしたね。今でも鮮明に覚えています。

――高校生の頃から世界大会に出場していたとは、素晴らしい経験ですね。

その後、このままでは自分が世界で通用するわけがないと思って、自費で東京に行ってチームで合宿したりしていました。

それも、ゲームでの活動を通じて知り合った人たちに「チームで合宿したいんですけど、できる場所ありませんか」とか「海外大会に行く費用が出せないメンバーのサポートをしてもらえませんか」と、自ら話をしに行ったりして。

――すごい行動力ですね! 学生の頃からそれだけ積極的に活動していて、両親からはどんな反応でしたか?

もともと父は、好きなことはどんどんやれと言ってくれていたんですけど、母には「ゲームばかりやって」と言われ、家のネット回線を抜かれたりもしていました(笑)。

ただ、僕が初めて世界大会に行くことが決まった時には、母も考えが変わって認めてくれるようになりましたね。

――それ以降のゲーム歴についても教えていただけますか?

高校卒業後はコンピューター関係の専門学校に進んで、その頃も『CS 1.6』は趣味程度に触っていたんですが、他のゲームもいろいろやりたいなと思っていて。

当時、MOBAタイトルの『Heroes of Newerth(HoN)』が出て、それがめちゃくちゃ面白かったので、友達と本気でやり込んでアジアで戦えるくらいのレベルになりました。

それから、世界で最もプレイ人数が多いと言われるMMORPGの『World of Warcraft』で、プレイヤー同士が戦うPvPランキングの1ページ目に載るまでやったりもしていました。

――ジャンルを問わずやり込んできたと。今、その経験が活きているなと思うことはありますか?

キーボード操作ですね。例えば、MMORPGも「W・A・S・D」で動くところは同じなんですが、CtrlやShift、Altとまわりのキーをそれぞれ組み合わせたショートカットキーを40個くらい設定して、それを左手だけで操作するんです。

もともと左利きなので、それも影響しているかもしれませんが、左手でいかにキー操作を上手くできるかという面で、『PUBG』のキャラコン(※)にも活きていると思います。

※ゲーム内のキャラクターを操作するキャラクターコントロールの略。

「英語を学びに行った方がいい」と言われ、半年後にカナダへ

――CiNVeさんといえば語学力も強みの一つだと思いますが、留学に行っていたのもその頃でしょうか。

専門学校に通っていた20歳の時に、「ゲームをやるにしても働くにしても、英語が廃れることは絶対にないから学びに行った方がいい」と言われたんです。その人自身は帰国子女で、この人が言うならと思う人だったので、その半年後にはカナダへ留学しに行きました。

――半年後……! 決断から行動に移すまでが早いですね。

海外のゲームもやってみたかったし、英語を学んで海外のチーム入ってみたいという思いもありました。英語はまったく話せない状態で行って、向こうでひたすら英語を勉強して。でも、1年ではちょっと聞き取れる程度で、全然しゃべれるようにならなかったんですよ。

その後、日本に帰ってきてゲームをやりつつ英語の勉強をして1年過ごして、次はワーキングホリデー制度を使ってもう1年カナダに行って、いろんなところで働いていました。なので、海外にいたのは合わせて2年です。

――その後、ゲームの競技シーンに再び戻ったきっかけはありましたか?

留学から帰る前に、『Dota2』の「The International」という世界最高の賞金総額が出る大会を、友達と一緒にアメリカまで見に行ったんです。それを見てものすごく感動して、いつか自分もこういうステージに立ちたいと思って。

それで、まずは日本に帰ったら自分のやるタイトルを見つけて、またゲームを本気でやろうと決めました。

――『PUBG』の選手になったのは、どんな経緯だったのでしょうか。

日本に帰ってきた時にやり込んでいたタイトルは『H1Z1』だったんですが、その時に「SunSister」が『PUBG』部門の募集をしていたんです。その時、『PUBG』は300時間くらいしかプレイしていなかったんですけど、とりあえず今までの実績を書いて応募しました。

そしたら、締め切り間近なので定員に達するかもしれないと返事が来て。落とされたら困るなと思って、主なプロチームのほとんどに『PUBG』部門を作って欲しいとメールを送ったんですよ。 僕を入れてくれたら、メンバーも集めると言ったんですが、どこからも返事がなくて。

――運要素が大きいという理由で、当初『PUBG』は競技シーンに向かないという考え方も強かったですね。

その時、あるチームのオーナーに、なぜ『PUBG』の部門を作らないのかと聞いたら、「絶対に流行らないから」と言われました。

でも、すでにTwitchの視聴数は爆発的な伸び方をしていたし、見ている人にとってもドラマチックなゲームだから、僕は確実に競技シーンも盛り上がると思っていたんです。結果的には選考に通ったので、「SunSister」に入ることになりました。

やっぱり「SunSister」のメンバーじゃないとダメだと思った
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綾本 ゆかり

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ソーシャルゲームをつくっていた会社員時代を経て、現在はフリーライターとして活動。PUBGで観戦の楽しさを知ったことをきっかけに、eスポーツの世界へ。ゲームやプレイヤーの魅力を伝えるべく、イベントレポートやインタビューを中心に取材記事を執筆します。

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