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「選手の活躍の場や表に出るチャンスをもっと用意したい」プロゲーマーを支える元日本代表、JeSU羽染貴秀氏インタビュー

――日本国内の統合eスポーツ団体としてJeSUが立ち上がってから1年経過しましたが、羽染さんはどのようなお仕事をされていたのでしょうか?

羽染 地方支部を立ち上げたり、国際大会に選手を派遣したり、国際チャレンジカップを開催したりと色々なことをしていました。

――国体と言えば昨年には『全国都道府県対抗eスポーツ選手権 2019 IBARAKI』のプレ大会が開催され、今年の10月には本戦が行われます。

羽染 国体については、茨城県さんの方から「国体の文化プログラムでeスポーツをやりたいんで相談に乗ってくれませんか」と打診があったので、色々一緒にやらせていただきました。昨年9月に茨城県内で行ったプレ大会で印象深かったのが、日本サッカー協会の各都道府県協会の方々が大勢いらっしゃったことですね。そこで色々話をしてみたら、「(ゲーマーたちは)みんな本気でやっている」「これは面白い、新しい」という意見を伺えた上に、否定的な意見はほぼゼロだったんです。

フィジカルスポーツと比較するとeスポーツは「やっぱりゲームだよね」というネガティブな意見を持つ人が多いと思っていたのですが、元々スポーツマンの方々は何かを本気でやっている人たちなので、ゲーマーたちの本気度が感覚でわかってもらえたんじゃないかと思います。

――フィジカルスポーツのトップランクの方にプロゲーマーの在り様を理解してもらえたというのは大きいですね。

羽染 今までサッカーというとスポーツマンの世界で、ファン層を開拓するために今までとは別の層に手が届かないか模索していたそうなんです。eスポーツを通じて、あまりサッカーをしない層にアプローチすることが出来たとすごく喜んでいましたね。

――昔、羽染さんご自身もサッカーをしていたそうですね

羽染 全然強くなかったんですけど、小学中学とずっと部活でやっていたんですよ(笑)。当時は20人くらいメンバーがいたんですが、今サッカーに関わる仕事をしているのは僕1人です。

僕自身サッカー選手にはなれませんでしたが、ゲームを通じてサッカーにコミット出来ています。こういう関わり方もあるんだと1人でも多くの昔の仲間に知ってもらえると嬉しいですし、これからサッカーで仕事に関わりたいと思っている人の一例になれば良いと思います。

――羽染さんは『FIFA』の大会でよく実況・解説を担当されていますよね。解説の仕方はどこかで学ばれたのでしょうか?

羽染 いやいやいや、喋るのが好きなだけです(笑)。ただ、必ず1日に90分、丸々1試合はサッカーを見るように心がけています。忙しくてたまに途切れることもありますけど(笑)。ヨーロッパのチャンピオンズリーグはもちろんですけど、Jリーグも少なくともDAZNで放送されているJ1からJ3までのハイライトは観ています。そうすることで実況や解説の話し方や内容が自分の中で固まってくるんです。

あと、いつどのような実況の仕事を振られても対応できるように日々雑誌やインタビュー記事などには目を通していますね。そこでかなり時間を取られて最近あまりゲームをプレイできないんですよ(笑)。

――日ごろから準備を整えるのは重要です。

羽染 僕が好きな北川(義隆)さんっていう実況者がいて、この方は家に6面のモニターがあって、2面で試合を観て、1面で現地の新聞を読んで、1面で原稿を書いて2面は遊ばせているという話を聞いてビックリしました。

これくらいの準備と設備を用意しないとプロの実況者にはなれないんでしょうね。eスポーツでも岸(大河)さんが先陣を切ってものすごく頑張っています。僕も解説を任されるからには、それくらいの熱意を持ってやりたいと思っています。

――昨年はジャカルタで開催されたアジア競技大会の『ウイニングイレブン2018』で、日本の杉村直紀(SOFIA)選手と相原翼(レバ)選手が金メダルを獲得しました。これはJeSUが強力にサポートをしていたと伺っています。

羽染 大会中は2週間の間、僕が選手たちに同行していたんですが……死ぬかと思いました(笑)。そもそもアジア競技大会自体、eスポーツの部分は発表が大会の3週間くらい前で、急に「この日までに日本代表を選出して」という通達が来たんです。

JeSUでは急きょ日本代表選考会を実施。日本代表選手を決めて、次に中国と香港で東アジアの予選をやって、本戦はインドネシアのジャカルタだったんですが、僕は英語が苦手なのにフライト情報やプレイ環境、大会の開催場所の確認をやっていたんです(笑)。

毎日ずーっとチャットで情報を確認して、1週間前になってやっとインドネシア行きのフライトチケットが到着するという状況でした。

幸い日本代表選手が出場する『ハースストーン』や『ウイニングイレブン』は開催期間が大会の後半だったので、僕が現地に先乗りして情報収集をしていました。

2年目の課題
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早川 清一朗

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元アニメライター現ゲーム&シナリオライター。  三度の飯より酒が好き。酒と同じくらい面白いことが大好き。  日々新たな面白さを求めてあっちへふらふらこっちへふらふらしています。

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