天才が放つTCG界初のオンラインサロンとは?『Magic: The Gathering』プロプレイヤー 佐藤レイ氏にインタビュー

佐藤レイという男は”生けるパラダイムシフト”だった。

『Magic: The Gathering』(以下、マジック)の国際大会、「グランプリ香港2017」で優勝。

競技マジックへの劇的な帰還を果たした彼は実力と人脈を武器に周囲をゴボウ抜き、2018年には世界で上位32名のみが選ばれるマジックプロリーグ(以下、MPL)の1人に名を連ねるに至った。

佐藤レイの活躍はそれに留まらず、2018年末には競技TCG界初のオンラインサロン『さとれいサロン』を開設。オンラインサロンはeスポーツ界においても前衛的な取り組みで、その実態を掴み切れている者は少ない。

MPL初期メンバー、「BIGMAGIC」スポンサードプロ、『さとれいサロン』主宰と様々な顔を持つ佐藤レイ氏に話をうかがった。

従来の常識や価値観を破壊し、突き進む彼には何が見えているのだろうか。インタビュー内容はオンラインサロンに留まらず、組織論、リーダー論、人生論にまで広がった。

※『Magic: The Gathering』はMTGと略されることもある。

『さとれいサロン』というプラットフォーム

――HIU(堀江貴文イノベーション大学校)やスキルシェアサロン(イケダハヤト&はあちゅう主宰)等、オンラインサロンというコミュニティ形態は一般的なものになってきましたが。eスポーツ界における単独ジャンルでのオンラインサロンはまだまだ珍しいです。『さとれいサロン』設立に至った経緯を教えてください。

僕自身がコミュニティの恩恵をたくさん受けてきたので、同様の恩恵をみんなにも共有したいと思ったからです。

マジックに復帰して間もない僕がトッププレイヤーを飛び越えて超トッププレイヤーになれたのは、トッププレイヤー達のコミュニティに飛び込むことができたからです。

――ご自身の中で「俺、オンラインサロンいけるな」と思ったタイミングなどはあったのでしょうか。

オンラインサロンの立ち上げはかなり前から計画していました。僕自身、いろいろなオンラインサロンに所属していたんです。堀江貴文さんの『HIU(堀江貴文イノベーション大学校)』、箕輪厚介さんの『箕輪編集室』、西野亮廣さんの『西野亮廣エンタメ研究所』等。いずれサロンをやりたいと思っていたので明確な目的意識をもって所属していました。

株式会社Sekappyから支援してもらえる体制になったタイミングで始動させました。

※株式会社Sekappyは「マジック×IT」をフィロソフィーに掲げたIT企業。代表取締役社長の高桑祥広氏は日本選手権2008準優勝、世界選手権2008ベスト4など競技マジックでの高い実績のあるプレイヤーでもある。

――ゲストを招いての講習等、一般的なオンラインサロンの方式が組み込まれているのはその為だったんですね。『さとれいサロン』の役目を教えてください。

各々の思い描く競技マジックの楽しみ方をサポートするのが役目です。
最強集団を作ろうというつもりはありません。メンバーの実力にはかなりばらつきがあって、世界大会にあと一歩の人もいれば競技大会に出始めたばかりの人もいます。

トップダウンからボトムアップへ

――各オンラインサロンにはそれぞれ”色”があると思いますが、『さとれいサロン』はどのような組織なのでしょう。

”参加型”と”塾型”のハイブリッドです。

”参加型”サロンは主体的に動ける人の為のモデルなので、少しハードルの高さがあります。一方”塾型”サロンはしっかりと教えてもらいたい人のニーズに応えられるモデルです。

『さとれいサロン』は僕が指導する”塾型”を軸足に据えつつも、交流環境を提供することで遠方にいるメンバーや能動的なメンバーのサポートを行っています。

――『さとれいサロン』は佐藤レイさんを中心としたトップダウン型サロンという印象でした。

メンバー数に応じて変化してきました。立ち上げ当初(パトロンが10名ほどの頃)は僕が家庭教師に近い形で指導してきました。

20名、30名と増えることでメンバー間のやり取りが増えてくるようになりましたね。

――やはり1期生(最初の10名)が中心に指導側に回っているのでしょうか

そうでもないですね。後から入ってくる人でも能動的な人やアウトプットが得意な人もいるので。

――技術面のダイバーシティは高そうですね。力量的に周りに追い付けていない人はサロン内での発言が少なくなりそうですが、どうですか?

『さとれいサロン』では全然そんなことないです。何故それが実現できているかというと、僕の完全トップダウンでは無いからです。

メンバー同士の繋がりがあるので、気軽に質問できる環境が用意されています。

――技術レベルと声の大きさに相関が無いのであれば、正当ではない見解がコミュニティ内に広がりミスリードに繋がってしまうように思えますが、そんな時はどうしてますか。

議論が明らかに間違った結論になったときは、僕がズバッと言います(笑)。指摘だけじゃなくて面白いなーっと思ったことも気づいたら横やりを入れます。

ただ、当人たちで議論が行われているのであれば、一旦は結論を出してもらうようにしています。

――eスポーツ界でも、オンラインサロンは今後増えてくることが予想されます。様々なビジョンを掲げるサロンが登場すると思いますが、『さとれいサロン』のビジョンは何でしょうか?

うーん、どうなんでしょう。そもそもビジョン自体をあまり気にしたことはありません。

『さとれいサロン』は薄っすらとテーマはありますが、サロン全体のビジョンではない。”競技マジックを全力で楽しむ”というのが全員が持っている共通の想い。

各メンバーの参加背景は異なるので、各々の活動内容は変わってくると思いますが、僕がいるのでガバナンスは効いており崩壊することはありません。

好きなことだけをやる、好きなところにいる
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OGA(Ogawa Shota)

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職業:WEBディレクター/ブランディングコンサル。  シブゲーではMTG(マジック:ザ・ギャザリング)関連の記事を企画担当します。  MTGはプレイするのも大好き、世界大会(プロツアーホノルル2016)出場経験あり。  プレイヤー視点、メディア視点、両方の立場から情報発信します。

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