2019年5月19日(日)、東京ビッグサイトで「NPB eスポーツ スプラトゥーン2」のe日本シリーズが開催されました。
日本野球機構(NPB)が主催する「NPB eスポーツ スプラトゥーン2」。同イベントは、プロ野球12球団がそれぞれを代表するチームを擁立して、Nintendo Switch専用アクションシューティングゲーム『スプラトゥーン2』の「ナワバリバトル」ルールで競い合い、日本一のチームを決めるというものです。
e日本シリーズを戦うことになった球団は、福岡ソフトバンクホークスと横浜DeNAベイスターズ。両チームはまったく真逆の道程を経て、決勝の舞台へ到達しました。
福岡ソフトバンクホークスの看板を背負って戦うのは、チーム「GGBOYZ」の4人。第3回、第4回スプラトゥーン甲子園 全国決勝大会2連覇、2018 Splatoon2 World Championship優勝と類まれな実績を持ち、その圧倒的存在感から“キング”の異名を取る、スプラトゥーン界の絶対王者です。
対する横浜DeNAベイスターズのユニフォームを身にまとうのは、平均年齢14.75歳という若手主体のチーム「ハイパービーム」。第4回スプラトゥーン甲子園 オンライン大会ベスト8に食い込んだ実力派集団ではあるものの、下馬評自体さほど高くありませんでした。
その証拠に、本大会に先駆けて行われた「スプラトゥーン2 ドラフト会議」において、3球団競合の末にソフトバンク所属となったGGBOYZとは対照的に、1順目で指名されていません。2順目にようやくベイスターズから指名を受けて、辛くも参戦を決めています。
ところが蓋を開けてみると「熱き星」たちは予想外の躍動を見せることに。本大会1日目、セ・リーグ6球団とパ・リーグ6球団にわかれて1セット先取のリーグ戦(総当たり戦)が行われると、並み居る強豪を打ち破り、4勝1敗という成績でセ・リーグの1位に輝き、大会2日目のシード権を獲得したのです。
躍進の原動力となったのは、あまり使用されない筆型のブギ「パブロ」を自在に操るテルミ選手。「パブロ」の由来である巨匠パブロ・ピカソのような天才的なプレイスタイルで魅せる、17歳の凄腕プレイヤーです。
本大会1日目でも、パブロ最大の特長である「機動力」を活かした立ち回りを披露し、常に攻撃の起点としてチームを勝利に導き続けていました。
本大会2日目では、シード獲得チームとしてe日本シリーズをかけた「セ・リーグ代表決定戦」がこの日の初試合となるため、試合勘が不安視されたものの、昨日敗戦している東京ヤクルトスワローズ(ウルトラリベンジャーズ)を一蹴。
勝利者インタビューでテルミ選手は、その才気あふれるプレイについて問われると「天才である秘訣ですか? まぁ、それは……天才であることですよね!」と独特の言い回しで解説していました。
一方のホークスは、圧倒的な強さゆえに、本大会1日目のリーグ戦1位通過を有力視されていました。しかし、結果は2位通過。戦績は4勝1敗だったものの、直接対決で同率勝ち点のオリックスバッファローズ(Libalent Calamari)に敗れたために、リーグ戦制覇を逃してしまったのです。
言うまでもなく、“絶対王者”としては、このままでは終われません。
ということで、忸怩たる想いをもって臨んだ本大会2日目では、埼玉西武ライオンズ(Cool&Cool)と、前日に苦汁をなめさせられた宿敵オリックスに2連勝を飾り、日本シリーズの切符を奪取することに成功。
オリックスにリベンジを果たした際には、ダイナモン選手が想わず涙する場面も。彼らにとって同イベントがどれほど大きな価値のある大会か、うかがい知ることができるワンシーンといえるでしょう。
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