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【PUBG選手インタビュー】「BLUE BEES」所属 Liavely 「実力で取った優勝だと証明するために、Season3でも結果を出したい」

ロンドンで初の世界大会を経験して感じた手応え

――Season2での優勝を果たし、ロンドンで開催された世界大会へ出場されました。出場が決まって、協力者を募りながら情報収集をされていたと思います。どのような準備をしていたのでしょうか?

出場する海外チームのランドマークと、第2ランドマークの情報。それから、初動の動き出しの時間やスプリットの仕方など、動きの特徴についても情報を集めました。

中でも、韓国チームの「VSG(※1)」は、昼の韓国スクリム(※2)でずっとやりあっていて、僕たちと動きがかなり被っていたので、重点的に情報を集めてもらいました。それらの情報を、Brazilianとkr10が中心になってまとめて、大会に臨んだという流れです。

※1:2019年1月30日に「Actoz Stars Red」がチーム名を改称。「Actoz Stars Red」としては、アジア大会『PUBG Asia Invitational 2019(PAI)』で優勝に輝いた実績を持つ、韓国の強豪チーム。
※2:韓国で開催されているスクリム(練習試合)のこと。韓国では昼の時間帯に開催されているスクリムがあり、その参加チームの一部として日本チームが参加する形を取っている。

――出場が決まってから出発まで、かなり期間が短かったと思います。充分な準備はできましたか?

事前に集めようと思っていた情報は集まりました。ただ、それを元にしっかりと対策を考えるには時間が足りなかったなと思います。

それから、事前に調べられる情報にも限りがあって、アジアスクリムに出ていない一部の中国チームや、地域的に一緒にスクリムをする機会がないNAやEUのチームは、特に動きがわからなくて。

海外チームはコーチとアナリストが、現地でも試合を見ながらリアルタイムで対策を練っているので、そういう面での差は感じました。

――初めての国際大会だったと思いますが、試合の中で感じた手応えはありましたか?

海外チームと実際に戦ってみて、たしかに自分たちより格上だなと思わされる部分もありつつ、近距離での撃ち合いに関しては互角に戦えるなと。そこまで持っていければ、僕らでも戦えるという手応えはありました。

ドン勝が取れたことも大きかったし、その2試合後に中国チームの「Crystal Luster」と降下する街が被って初動ファイトになって。そこで勝てた時に、チームファイトも負けないなという手応えを感じました。

――ドン勝を取った試合では特に、近距離の撃ち合いで魅せるシーンが本当にたくさんありましたね。

僕自身は、建物を交えたファイトが得意で、中でも1vs1の戦いが得意なんです。ドン勝を取った試合は、中国チームの「Oh My God(OMG)」がいた倉庫で撃ち勝った時点で、僕の中ではドン勝できるんじゃないかと思っていて。最終的に、自分の得意とするエリアでの戦いになって、ドン勝を取ることができました。

――世界大会では日本チーム初となるドン勝で、ファンも最高潮の盛り上がりでした。しかも、アグレッシブな戦いぶりで11キル、そのうちの7キルがLiavelyさんによるものでしたね。

僕は1日目が0キルで、結構メンタルにきていたんです(笑)。試合後に「海外選手ってこんなに強いのか……」とヘコんでいたんですけど、sssat0が「いや、そんなことない。運が悪かっただけだよ」と言ってくれて、2日目は気持ちを切り替えていこうと。

戦い方に関しては、運だけで勝ちたくなかったし、チームファイトをしてポジションを奪っていった方が流れも良くなって、自分たちの実力も試せるだろうという意識がありました。

これまで国際大会に出た日本チームの苦戦ぶりを観てきた上で、海外チームと試合をしてみて、思ったより自分たちでも戦えるんだという手応えを得られたことは大きかったです。今後も国際大会に挑むチャンスがあれば、もっと良い成績が出せるんじゃないかという気持ちはあります。

海外の壁とグランドファイナル進出を逃した悔しさ

――手応えを得られた一方で、課題を感じる部分はどのようなところがありましたか?

試合を観ていても目立ったと思うんですが、グレネードやスモークの使い方、車両抜きや中距離のDMRの当て方は、やはり海外チームのレベルの高さを感じました。あとは、さまざまな情報や研究の量、試合中に対策を練ってくれる人がいるかどうかの差は、かなり大きいなと。

日本の大会でもBrazilianが情報を集めているんですけど、情報収集には膨大な時間が掛かります。なので、選手自身がそこに時間を割いてしまうと、練習時間が減ってプレイに影響が出てしまうんですよね。そういう意味でも、アナリストの必要性をかなり感じさせられました。

――2日目のドン勝もあり、あと数ポイントでグランドファイナルに届くところまで順位を伸ばしていましたが、3日目は少し苦しい展開が続いていたように見えました。

3日目のエリミネーションステージでは、僕らのランドマークに近いチームが複数残っていたんです。特にErangelの試合で、日本の大会ではShelterとPrison、Mansionあたりに広く降りていたんですけど、降下地点が被っているチームがあったので、Farmに降りてランドマークを譲ってしまったんです。

マップ上の位置的に動き出しはそれほど変わらないんですが、ポジションを広く取っているからこそできるムーブが自分たちの強みだったので、それができない難しさがあって。加えて、大会3日目になると対策も打たれていて、行く先々がダメだという状況でした。

――今回の国際大会の経験を通じて、チームとしての収穫はいかがでしたか?

直さなければいけない部分が明確になって、チームを伸ばすために重要な経験だったと思います。メンバー全員にとって初めての国際大会だったので、得られるものはかなり大きかったですが、やっぱりグランドファイナルに進めなかったことが悔しいですね。

――予選にあたるグループステージの突破については、4人とも目標として強く意識されていましたね。

日本の代表チームとして行っているので、予選を突破できなかったというのは辛い結果でした。特に、僕たち以外のGrade1チームの選手たちに対して、結果が出せなくて申し訳ないという気持ちが強かったです。

――ちなみに、先ほど韓国スクリムの話題が挙がりましたが、Season2では韓国スクリムに参加しているチームが結果を出した傾向にあると感じました。実際に結果に影響した部分はあると思いますか?

間違いなくあると思います。韓国や中国では、スクリムは勝つためではなく、完全に練習だと割り切っているチームばかりなんです。練習のためにどんどんファイトしていくので、試合中盤になると人数が全然残っていないんですよ。第4フェーズなのに、残り生存16人くらいになっていたりして。

それで、僕らもそういう練習をしようということで、いつも韓国スクリムでは「VSG」とチームファイトをしていました。例えば、カバーを1人置きながら、集落に3人で突っ込んで奪い取るとか、そういう練習をずっとやっていました。

――日本のスクリムと比べると、ずいぶん違いがあるように感じますね。

日本のスクリムって、キル数やダメージの成績が公開されますよね。あれをモチベーションにしている選手も多いと思うんです。でも、スクリムで勝つためにムーブすることと、大会本番で勝つためにやるべきことは違うはずなんですよね。

上位チームほど、スクリムはあくまで練習の場だと考えているように思います。もちろん良い成績を出して目立ちたいとか、活躍しているところをファンに見せたいとか、そういう気持ちもすごくわかるんですよ。でも、あくまで練習は練習なので、大会で勝てなければ意味がないと思っています。

”最終試合でドン勝を取っただけ”ではないと見せたい

――Season2では「次こそぶっちぎりの1位を取りたい」とおっしゃっていました。それを実現するためには、どのようなことが必要だと感じていますか?

僕らはポジションを広く取るようにしているので、ダウンすると距離的に起こせず、1人ずつ欠けていってしまうのが最もダメなところだと思っています。そういった弱点をなくして、もっとチームとして安定した結果を出せるようになれば、他の強豪チームにも負けない強さがあると思います。

――それでは最後に、改めてLiavelyさんの今の目標を教えてください。

直近の目標としては、やはりSeason3で結果を出すことです。Season2の優勝は、ただ最後の試合でドン勝を取ったからではなく、ちゃんと実力で勝ち取ったものだということを見せたいので。もし優勝を逃したとしても、総合トップ3には入りたいです。

――その先に叶えたい夢はありますか?

『PUBG』では、国際大会で上位を取りたいです。それから、競技シーンの選手を取り巻く環境がもっと良くなって欲しいという思いがあります。

まだ現状では、選手としての活動に対して「ただゲームをしているだけ」という見られ方をする部分はあると感じています。選手として日々努力して、その活動で十分な収入を得ているんだと自信を持って言えるような環境になれば、もっと状況は変わるんじゃないかなと。

なので、自分たちで変えに行くということも含めて、環境がより良い方向に変化していって欲しいと思っています。

――より良い環境で、今後さらなる結果を出せることを願っています。Liavelyさん、本日はありがとうございました!

関連リンク

Liavely選手 TwitterTwitch
PUBG JAPAN SERIES 公式サイト
BLUE BEES公式Twitter


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綾本 ゆかり

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ソーシャルゲームをつくっていた会社員時代を経て、現在はフリーライターとして活動。PUBGで観戦の楽しさを知ったことをきっかけに、eスポーツの世界へ。ゲームやプレイヤーの魅力を伝えるべく、イベントレポートやインタビューを中心に取材記事を執筆します。

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