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「目標はeW杯への出場と、チームでタイトルを勝ち取ること」Blue United eFC所属 つぁくと選手インタビュー

世界ベスト16からもぎ取った2勝

――2019年7月12日から3日間「FIFA19 グローバルシリーズ プレーオフ」に日本代表として出場しました。初戦から2連勝と非常に調子が良かったように見えましたが、改めて振り返るといかがですか?

今作は出過ぎてしまうと、簡単に交わされてすぐ縦パス、ダイレクトシュートっていうのが鉄板になっているので、ディフェンスをしながらプレスに行く場面を上手く切り替えながらやっていくことを意識して挑みました。

最初の1戦目、2戦目に関してはそのディフェンスが上手くいって、プレスにも緩急をつけることができたので、世界トップレベルの相手にもちゃんとディフェンスが機能していたのかなと思います。

3戦目は配信台でプレイすることになって、自分の中でも若干緊張がありました。しかも、メインステージって言われて。気づいたらポンポンと失点をして、ディフェンスが崩れ始めてしまいました。

4戦目、5戦目はリードはしていたんですが、徐々に集中力が欠けてきてパス回しのイージミスだったり、ディフェンスのカーソルのミスだったりが顕著に出始めて。リードしていたのに、相手に押し込まれて相手のペースで試合が進んでいく展開が続いて、逆転をされてしまいました。

攻め方的には悪くはなかったと思うんですが、普段慣れていない分ディフェンスでちょっとボロが出てしまったのかなと感じます。

――『FIFA』で勝ち抜いていくためには、やはりディフェンス面が鍵になってくるんですね。

人によってドリブルとかパスのつなぎ方とかは変わってきますけど、得点パターンは変わっていないので、やはりそれをさせないためのディフェンスのプロセスが重要ですね。

ボールホルダーに行きつつパスコースを切るのが上手だったり、逆にがっつり引いてパスコースをなくして相手のパスコースを切るのが上手だったり、っていうところで変化が出てくるのかなと思います。上位に勝ち上がれる選手は、ここが違いますね。

――負けが続いた後、気持ち的な部分はいかがでしたか?

3戦目で負けてから4戦目、5戦目と続いていく中で、惜しい負け方をしてしまったので、メンタルのコントロールが難しくなってしまいました。ディフェンス面でもあまりプレスに行けなくなって、そのままズルズルと負けていってしまったなと思います。

――一方で、2勝したことで得られたものも大きかったのではないでしょうか。

そうですね。世界ランクでベスト16に入った選手に2勝できたので、僕の実力でもそのレベルの選手たちに勝てるっていうことが分かったのは、今回の本当に大きな収穫でした。

リアルサッカーとの相互作用が『FIFA』の魅力

――2018年は「eサッカー元年」とも言われました。2019年に入りeスポーツの市場規模もどんどん拡大していく中で、改めてつぁくと選手からみた『FIFA』の魅力はどこにあると考えていますか。

FPSや格闘ゲームとは違って、基盤となる「サッカー」が身近にあるもので、相互作用があるのが魅力だと思います。

例えば、今バルセロナがポゼッションサッカーを主体にしていますが、バルセロナがカウンターサッカーをしたらどうなるのかっていうことを実際にシミュレーションできるのがサッカーゲームの1つの魅力です。好きなクラブチームをシミュレーションモードで強くするのも面白いですよね。例えば今年バルセロナにグリーズマンが加入したから、ゲームでもグリーズマンを入れてみて、というのが実際にできますし。

あとは、単純に1on1の対戦とか11on11の対戦だけではなくて、オフラインのモードを使って、個人的な楽しみ方もできるのがサッカーゲームの面白さだと思います。逆に、サッカーゲームを知ることによって、リアルなサッカーも知ることができるっていうのも魅力です。

――たしかにたしかに。

それから、サッカーゲームではリアルではできないような無茶なゴールもできたりするので、そういうところも観客として見たらかなり面白いと思います。派手にゴールが決まるのは、リアルなサッカーでもエキサイトする場面なので、そういうところを簡単に再現できるのは『FIFA』ならではですね。

――実際にサッカーが上手くなくても手軽に始められるし、強くなれるチャンスもありますよね。

この前のブートキャンプでも感じましたが、お子さん小学生くらいの子でも気軽に始められるのは良いところです。もちろん細かい操作になると本当に難しいですが、単純なパスやドリブルはスティック1本とボタン1個で動かせます。ゲーム機とコントローラーを買ったらすぐに始められる敷居の低さも良いですよね。

文化としてのeスポーツ

――海外と国内におけるeスポーツシーンの現状をどのように考えていますか。

現状、国内での『FIFA』だとeスポーツだけで食べていけるような環境ではなく、まだまだな部分はあります。

海外に行って驚いたのが、空港の入国審査で「FIFAのプレイヤーとして招待されて来たんだ」って言うと、「お前FIFAのプレイヤーなんだ、すげえな」とか「どこのチームに所属しているんだ」って興味を持ってくれたんですよ。そのくらい海外では『FIFA』のeスポーツが文化として認識されているんだなっていうのは肌で感じました。

――きっと、すでにプレイヤーやシーンのことを知ってくれているんですね。

シンガポールやマレーシアでも大会が定期的に行われていて、eスポーツが浸透しているなと感じましたね。日本は国体でサッカーゲームが取り上げられたことで、今年になってやっと盛り上がりが見えてきましたが、まだまだですね……。

静寂の国内大会、「バモ!」と声を響かせる海外

――日本と海外で、試合会場の雰囲気に違いは感じましたか?

ものすごく違いましたね。今年の4月に日本で開催された「eJ.LEAGUE」会場の雰囲気はシーンとしていて、誰かがゴールを決めても「よし!」と言うわけでもなく、淡々とやっている感じで……。

やはり選手にも少し堅さがありました。

▲eJ.Leagueの様子。会場はスタッフと関係者で埋め尽くされていた。

でも、海外ではeスポーツで生活している人、つまり大会に賭けている人が多いので、ゴールを決めたら「バモ!」とか「レッツゴー!」って感情表現も大きいです。海外では自分に自信を持てるように何かアクションをすることが大事だなと感じました。

――そういう意味ではリアルのサッカースタジアムの雰囲気とも共通していますね。

そうですね。声の大きさもそうですが、過激になることは多いですよね。発煙筒を投げ入れたり、ピッチ上に乱入したり、海外は熱狂的なファンが多く熱気も凄いです。

感情を表に出すあまり、eスポーツでも度が過ぎてモニターをぶっ壊したりする人もいるんですが(笑)。そこまでいかなくても、プロとしてeスポーツに真剣に向き合っているというのは海外のほうが強く感じますね。

――その熱気というのはプレイヤーとしても影響はあるのでしょうか?

僕も非常に影響を受けました。去年2018年5月にパリで開催された「FIFA e Club World Cup 2018」を経験して、この雰囲気に圧倒されたらダメだと思ったんです。それを跳ね返すには自分も自分自身を出していかなければならないなと感じました。

――自分を出す、というのは具体的にはどういったことでしょう?

自分を出すっていうのはゴールパフォーマンスも含めて、少しでも相手にペースを握らせないように自分を表現するっていうイメージですね。

最近、僕もゴールパフォーマンスをしてみたりとかするんですけど、そういうところから変えていくことが大事だと思います。

「チームとして何かひとつタイトルを」

――最後に今後の目標や展望を教えていただけますか。

今回プレーオフに出場して、あと一歩でeW杯というところまでは行けたので、次回作以降は「eW杯に出場すること」が目標のひとつです。あと「Blue United eFC」というチームとして、同じく『FIFA』のアグ選手と僕で、何か1つチームとしてもタイトルを取りたいです。

『FIFA19』が発売した頃に、シンガポールでたまたま2onの大会があって、そのとき初めてチームとして出場したんですが、ベスト8で負けてしまいました。個人戦で負けること以上に悔しい思いをしたので、次回作以降では「チームで何か一丸となって1つのタイトルをとる」っていうのを成し遂げたいなと思います。

 

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川崎 龍也

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フリーランスのライター。音楽・映画・YouTuberを中心に幅広く書いています。好きなゲームは『FIFA』シリーズです。

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