eスポーツに観戦体験を、もっと!「CoD日本最強決定戦」で刻まれた応援という文化

eスポーツの現地観戦って、超たのしいよね?

2019年8月10日(土)に、『Call of Duty: Black Ops 4』でのeスポーツを締めくくるラストマッチが行われました。

今大会に参戦したチームは、Libalent Vertex、CYCLOPS athlete gaming、Rush Gaming、Unsold Stuff Gamingと、今シーズンの成績上位である4チーム。当日は、事前の抽選に当選した約400名の一般観客も参加しました。

『Call of Duty: Black Ops 4』シーズンでは、ソニー・インタラクティブエンタテインメント主催の「日本最強決定戦」が4度にわたり開催されてきましたが、一般観戦が可能だったのは第1回大会のみ。

間近で観戦できる数少ない貴重な大会ということもあり、溜まっていた「応援欲」を発散するかのような熱気のまま、大会は終了しました。

歴史に残るほどの熱いイベントとしてファンの心に余韻を残したこの大会を振り返りつつ、今回は「現地観戦の楽しさ」に着目してレポートをお届けします。

あのRushコールが忘れられない

なんといっても、今大会の「応援」を象徴するのは「観客の歓声」です。

午前中に行われた第1戦目のCYCLOPS athlete gaming対Rush Gamingから、声の振動が感じられるほど大きな「Rush!Rush!」というコールが会場を包み込みました。

これまでのオフライン大会だと、キルログの流れに連動して「おお!」「わあ!」といった言葉にならない歓声と拍手が同時に起こるのが一般的でした。しかし、今回はそれに加えてチーム名や選手名を連呼するコールが、何度も何度も起こりました。

▲Rush Gamingは、オーナーの西谷麗さんやコーチのくるたみさんを中心に、「声を出して応援しよう」という雰囲気を作り上げており、応援に団結力がありました。

奇しくも、上記と同様の対戦カードで午後に行われた試合では、Rushコールに対抗するかのように、CAGコールも響き渡りました。会場では左からRushコールが聞こえ、今後は右からCAGコールが聞こえるという、まるで応援合戦。それぞれの応援席で、応援団長的な人物が声援をリードする様子も印象的でした。

そんな熱のこもった応援は、選手にとってどう感じたのか。CYCLOPS athlete gamingのにこちゃん選手へ、試合後に伺ったところ、怒涛のRushコールには一度気持ちが沈んでしまったとのことでした。

「Rushコールが来たときは、ぼくたちの精神衛生上、ちょっとさすがに落ち込むというか……。でも、それを跳ね返すくらいの『CAG!CAG!』っていう応援コールが聞こえたときは、気持ちが戻りましたね。やっぱり自分のチームが、たくさんの人に大きな声で応援されているとすごく気分が上がるし、プレーも良くなると思います。観戦の席があるからこそ成り立つし、応援ってすごく大事ですね」

▲CYCLOPS athlete gamingのにこちゃん選手

「色」を身につけて応援する

観客も、選手やチームも、そして運営も、みんなが「応援」に積極的でした。

応援は試合前から始まっていたようです。一般観覧のお客さんは、入場時の受付で「どのチームを応援していますか?」と聞かれ、応援するチームに応じて「#○○WIN」と書かれたそれぞれのチームカラーのリストバンドを着用する仕組みとなっていました。

また、チームカラーごとのスティックバルーンも、運営側が用意していました。(Rush Gamingだけは、独自のロゴ入りスティックバルーンも一部配布していたようです。)

チームのユニフォームやTシャツなどのアパレルグッズを身につけている人は、全体で見るとまだまだ少なかったものの、観戦に来たお客さんは、自然といずれかの色を身につけることになります。そういった視覚的な要素も、会場の雰囲気をよりいっそう高めていました。

選手との交流

もちろん選手やチームも、ファンとの交流を楽しんでいて、会場内では至るところで選手の姿が見られました。

選手たちが観客席まで来てくれたり、

ホールの外で握手やサインに応じてくれたり、

▲Libalent VertexのxAxSy(アクシー)選手

唐突に撮影会が始まって行列ができたり。

▲ちなみに手前で撮影してくれているのは大会運営のスタッフさん。そうした協力に感謝しないといけないですね。

もちろん会場はeスポーツ専用の場所ではないため、ステージの近くに運営スタッフ用の機材スペースが取られていて、選手に近い前方の座席は限られた座席数のみとなっていました。しかし、1日を通して考えると、選手とファンの距離はものすごく近いものだったと思います。

CWLスタイルで主役は選手

最後に、選手の登場シーンや試合の進行表示においては、世界大会のCWLスタイルを取り入れたような演出も見られました。

これまでの選手の登場シーンは、ステージ裏から出てくる方法がほとんどでした。しかし、今大会の決勝戦では、選手が観客席の後方に登場し、大きな拍手が鳴りやまない観客席の中を歩きながらステージへ向かっていきます。

選手と観客が、ハイタッチをしたりお互いに声を掛け合ったりしながらステージへ向かっていきます。「いよいよ決勝戦が始まるんだ」と会場のボルテージが一気に上がった瞬間でした。

▲CYCLOPS athlete gamingのあべるんぜっと選手
▲CWL Anaheim決勝戦での入場シーン。選手が観客の座席のあいだを通り、ステージまで上がっていきます。
写真引用:MLG公式

また、会場内のモニターに映し出される試合の進行表示も進化していました。試合展開に連動してポイント数やキル表示が動いていくほか、チームや選手名などもパッと見てわかるように表示されていました。ただゲーム画面を見せるだけではありません。

こうした仕掛けがあると、会場の後方にいても見やすいですし、ゲームを観ることに慣れていない人でも状況を掴みやすくなります。

これもまた、現地観戦でしか味わえない良さです。

▲今大会で新たに追加されていた試合表示の一部
▲2019年7月に開催されたCWLFinalsメインステージの様子
写真引用:MLG公式

観戦文化は根付くのか

今大会で優勝したLibalent Vertexの選手たちも、「観客が入っていると『いいところを見せてやるぞ』とより集中できます」(Inaba UR選手)、「俺らが楽しくやっていると、お客さんも楽しくしてくれるのがそれが嬉しいです」(xAxSy選手)と話していました。

▲今シーズン優勝し続けたLibalent Vertex。左からxAxSy選手、Inaba UR選手、sitimentyo選手、AliceWonderland選手、GenGar AX選手。

『Call of Duty』シリーズだけではなく、他のゲームタイトルでも、プロの試合を見るという「観戦の文化」は広がりつつあります。

League of Legends』では、渋谷のよしもと∞ホールに観客を入れて、国内プロリーグの全試合が開催されています。『PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS』では、韓国で行われている大会を日本から応援するパブリックビューイングにも大勢のファンが詰めかけていました。

観戦者も選手も同じ場所で熱くなれるeスポーツ大会が、引き続き開催されることを筆者は願っています。

撮影 / 太田 聖和
※本大会で使用されているゲームモードには、「CERO:Z(18才以上のみ対象)」に該当する表現は含まれません。

渡辺 静

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感覚派の編集・ライター。なんでもワクワクしちゃう観戦勢。特に、ロケットリーグ、CoD、R6Sが好きです。 女性プロゲーマーはつめさんが挑戦し続ける姿に感化されて、シブゲーに来ました。

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